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日本武器名鑑

武器から分かる歴史もある。

1.館長より挨拶

皆さん本日は企画展示「日本武器名鑑」に来てくださりありがとうございます。本館の館長です。今回の企画「日本武器名鑑」をお楽しみください。

2.企画展示について

この企画展示は縄文から昭和、幅広い年代の武器という武器を集めそこから分かる歴史を展示した物です。ぜひ、昔の人々の狩や合戦、戦争に思いを馳せてご覧ください。


3.縄文〜弥生の武器

  • 石槍

    館長からの一言

    まず最初にご覧いただいたこちらは縄文時代に使われていた石槍です。主に狩猟に使われていたもので、全長12cmの黒曜石製です。きっと当時は棒と一緒に投げられたり、刺されたりして使われていたのでしょう。

  • 平形銅剣

    北条貞吉氏・北条実三郎氏寄贈,Gift of Messrs. Hojo Sadakichi and Hojo Jitsusaburo,東京国立博物館,Tokyo National Museum

    <p> このような形の平形銅剣は北四国産と考えられています。香川・愛媛で多く確認されていますが、広く瀬戸内海周辺でも出土例があります。左側の銅剣の片方の突起には鋳かけがあります。<br /></p>

    館長からの一言

    次に、ご覧いただいたこちらは「平形銅剣」。弥生時代に作られた物で、武器や祭器として使われることが多いのですが、これはどちらか分かりません。

4.古墳の武器

  • 鉄剣

    東京国立博物館

    館長からの一言

    こちらは古墳時代の鉄剣。前の銅剣より強度があり、主に戦闘用だとされています。また左右両方に刃が付いており、日本刀とは作りが違います。

5.鎌倉の武器

  • てつはう

    林慶良氏寄贈,東京国立博物館,Tokyo National Museum

    <p>明治時代に引き揚げられた、蒙古襲来(もうこしゅうらい)の際に元(げん)軍が使用した炸裂(さくれつ)弾の本体です。すでに火薬などの中身はありませんが、本来は中に鉄片や陶器のかけらを詰めるなど、爆風や破裂を利用した強い威力をもつ兵器であったことがわかっています。 <br /></p>

    館長からの一言

    次にご覧いただいたこちらは、日本製の武器ではなく、蒙古が日本に襲来した際に蒙古が使用した武器「てつはう」です。中に火薬や陶器のかけらを詰めて飛ばして爆散させることで攻撃する武器です。当時の日本人からすると大きな脅威だったようです。

6.室町〜戦国の武器

  • 刀 銘 備前国住長船勝光/永正十二年二月吉日

    勝光,Katsumitsu

    本作は、庵棟(いおりむね)、身幅(みはば)と重(かさ)ねは尋常、反り頃合い、中鋒(ちゅうきっさき)で、腰反(こしぞ)り、茎(なかご)は寸詰まりの典型的な末古刀(すえことう)姿を示しており、鍛えは、杢目(もくめ)肌が詰み、処々板目(いため)肌が流れ、刃文は直刃調、刃縁(はべり)締まりごころで小沸(こにえ)つき、ところどころほつれて、鎺元(はばきもと)にしたがいわずかに小さく乱れる。帽子は直ぐに先尖(さきとが)りごころに小丸(こまる)。彫刻は表裏とも丸止めの棒樋(ぼうひ)、加えて添樋(そえび)がある。茎(なかご)には、表裏に作者と年紀銘がある。俗銘は切られていないが、次郎左衛門尉勝光の入念(にゅうねん)作である。

    館長からの一言

    こちらは室町時代に作られた日本刀。古墳時代に使われていた剣とは違う形に変化しています。今回ここに載せたのはこちらの室町時代の刀ですが、刀自体は平安時代からあったようです。

  • 樫鳥糸肩赤威胴丸

    秋田一季氏寄贈,Gift of Mr. Akita Kazusue,東京国立博物館,Tokyo National Museum

    <p> 胴体をぐるりと囲い、右脇で端を引き合わせた形式の鎧(よろい)を胴丸(どうまる)といいます。下半身をまもる草摺(くさずり)という裾(すそ)は8枚に分かれ、足を動かしやすい作りとなっています。この作品はさらに兜(かぶと)や両袖も備えており、胴丸の代表的な名品として知られています。<br /> 兜の鉢(はち)は銅に鍍金(めっき)を施した筋で覆われ、正面は左右にそそり立つ鍬形(くわがた)と日輪(にちりん)によって飾られています。鍬形の根元をはじめ、胴や袖の金物には華麗な彫刻が施され、この胴丸に一層の華やぎを与えています。<br /> 金具をよくご覧下さい。地の部分に打たれた丸いつぶつぶは、魚の卵のように見えることから、魚の子と書いて魚子(ななこ)と呼ばれます。その上を奔放に唐草がつたい、桐の花と葉をモチーフとした紋が配されています。また要所に打たれた鋲(びょう)も頭が桐紋に象られています。兜や両肩に見られる丸い金具は桐と唐草の模様が透かし彫りされています。<br /> 鎧の本体は黒漆(くろうるし)を塗った小さな鉄板を紐で綴じ付けてつくられており、その紐は紺色と紅色の糸を合わせた組紐を使っています。室町時代の甲冑のなかでも、特に技巧を尽くした精緻な仕立てをご覧下さい。</p><br /><p>胴に兜@かぶと@と大袖@おおそで@を備えた三ツ物皆具@みつものかいぐ@の胴丸です。威毛@おどしげ@には紺糸に紅糸を組交ぜた組紐を用い、要所に桐@きり@文と唐草@からくさ@文の飾金具を配し、兜は総覆輪@そうふくりん@筋兜で正面に鍬形@くわがた@を飾ります。陸奥三春@むつみはる@藩主秋田家の伝来品で、上級武士の権威を象徴した重厚かつ豪華な造形が見どころです。<br /></p>

    館長からの一言

    また武器が発達するのに伴い、それから身を守るための鎧も発達します。こちらがその鎧で、装飾が豪華に施されているのはこれを使用した上級武士の権威を示すためだと考えられます。武器は、人を殺ためのものであると同時に権力の象徴でもあったのです。ちなみに、この鎧もこれは室町時代のものですが、平安時代にはもうあったようです。

7.明治以降の武器

  • ピストル

    館長からの一言

    明治以降、銃が主流となり、日本でも火縄銃でなく、ピストルなどが使われるようになって行きました。

  • 軍刀

    模造刀、青房。鞘に収まらなくなっている。鞘の付法は810。年代は、15年戦争より。

    館長からの一言

    また、軍隊の中で使われていた剣も単なる日本刀から「軍刀」と言われるものに変わって行きました。

  • 焼夷弾

    焼夷弾/昭和時代 太平洋戦争中に、米軍による空襲で茅ヶ崎に落とされたM69焼夷弾です。木造家屋の多い日本に対して、火災を起こして大きな損害を与えることを目的に使用されました。

    そして戦争の時代になり、爆弾など大きな範囲に被害を出す武器が開発されました。その中でも、太平洋戦争中に日本に大きな被害を出したのがこの焼夷弾です。木造の家が多い日本で、大規模な火災を引き起こしました。

8.最後に

皆さん、いかがでしたか?時間が経てば経つほど、武器はどんどん発達していきます。石槍から始まり、果ては原子爆弾。また同時に、武器の歴史は人の死の歴史でもあります。そのことも考えていただければ幸いです。

9.関連イベントのご案内

企画展「英姿颯爽―根津美術館の武器・武具―」

会場:根津美術館(東京都港区南青山6-5-1)

会期:2026年2月14日(土)~3月29日(日)

開館時間:午前10時~午後5時(最終入館 午後4時30分)