ジャパンサーチ・アクションプラン2021-2025
目次
【PDF】 ジャパンサーチ・アクションプラン2021-2025 (1.7MB)
I. はじめに
2021年8月25日にジャパンサーチ正式版の公開から1周年を迎えたのを機に、同年9月、デジタルアーカイブジャパン推進委員会及び実務者検討委員会(事務局:内閣府知的財産戦略推進事務局)は、今後5年間のジャパンサーチの活動の方向性を示した「ジャパンサーチ戦略方針2021-2025」(戦略方針)[1]を策定しました。
本文書「ジャパンサーチ・アクションプラン2021-2025」(アクションプラン)は、戦略方針に掲げた目標の実現に向けて、2025年までの5年間に取り組むべき具体的な行動(アクション)を示すものです。戦略方針の下、デジタルアーカイブを通じて社会のデジタル変革(DX)を促すアクションを参加者全員で進めていくことを目的としています。ジャパンサーチは、図1に示すようにデジタルアーカイブの活用基盤として、様々なアーカイブ機関がデジタルコンテンツを拡充し、分野・地域のコミュニティの「つなぎ役」はそれを支援しつつアーカイブ機関とジャパンサーチとの連携を促進し、活用者はデジタルアーカイブを様々な用途に利活用することで、社会にその成果物を還元するというサイクルの構築を目指しています。
アクションプランの実施主体には、ジャパンサーチ運営者(実務者検討委員会)だけでなく、ジャパンサーチにデータを提供している連携機関(つなぎ役・アーカイブ機関)、更にはジャパンサーチを活用しているユーザ及びコミュニティ(活用者)、また活用者を支え活用を推進する拡げ役も含まれます。
アクションプランの進捗状況の確認に当たっては、実務者検討委員会が、2022年以降、毎年、連携機関やユーザにアンケートを実施し、戦略方針で掲げた目標の達成度合いを確認し、翌年に優先して取り組む内容を発信することとします。
[1] ジャパンサーチ戦略方針2021-2025 https://jpsearch.go.jp/about/strategy2021-2025
[2] デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会「3か年総括報告書」2020.8.
II. ジャパンサーチのミッション
戦略方針では、「デジタルアーカイブを日常にする」をキャッチフレーズとして、次のミッションを掲げています。
「新しい情報技術とアーカイブ連携を通じて、日本の文化的・学術的コンテンツの発見可能性を高め、それらを活用しやすい基盤を提供することで、デジタルアーカイブが日常に溶け込んだ豊かな創造的社会を実現します」
III. 3つの価値:デジタルアーカイブの大切な役割
戦略方針では、広い意味でデジタルアーカイブが担っていくべき3つの役割として、「記録・記憶の継承と再構築」、「コミュニティを支える共通知識基盤」、「新たな社会ネットワークの形成」を掲げています。これらはジャパンサーチだけで実現できるものではありませんが、我々が目指すべき未来の創造的社会実現への指針になると考えられます。以下、各項目について具体的な内容を説明します。
◇記録・記憶の継承と再構築◇
これまでのデジタルアーカイブは、様々な媒体に記録された過去の作品や資料を広く収集・整理して、それらをデジタルメディアに記録し直すことにより、全体をデジタル情報として利用可能にしてきました。将来、あらゆる記録・記憶の写しがデジタル空間上に作られることにより、それらの継承や再構築、分析が容易になると期待できます。
継承だけでなく再構築を進めることにより、これまで資料種別や所蔵機関が異なるために関係性が不明確だった資料同士も、容易に関連づけられて、新しい知識の発見につながります。また、入門レベルから専門レベルまで、分野横断的に情報を関連づけて整理することも可能になります。
さらに、現在進行中の出来事や情報体験をより多角的に記録して未来へ継承することも重要です。今後、記録すべき情報体験は、それ自体がデジタル情報と実空間を組み合わせた複合現実的な形態に変化したり、複合メディアを使った表現活動になると考えられます。これらを記録する新しい方法論の開発が求められます。
◇コミュニティを支える共通知識基盤◇
SNSなどのフィルターバブルで、近しい友人との間でさえ共通の事実認識を仮定できない現在、長い時間をかけて洗練されてきた共通知識基盤はコミュニティの価値であり、その維持に欠かせません。
あるコミュニティ(文化)の中で、ひとが学び、考え、議論する時には、前提となる知識体系の存在とそれを支える知識基盤の提供が欠かせません。デジタルアーカイブはそのような知識体系を支える知識基盤であると考えられます。
学びや議論によって得られた自分の発見や思想は、前提となる知識体系に新しくリンクを付け加えたり、知識基盤のコンテンツ群を分析して新たにタグを追加することなどとして表現されます。その意味で、デジタルアーカイブを対象とする一種の編集操作やキュレーションと捉えられます。すなわち、デジタルアーカイブに誰もが使える柔軟なキュレーションツールを提供することは、発見や思想を伝える新しいコミュニケーションツールを提供することに相当します。
コミュニティが継承する豊かな知識体系や知識基盤と、誰もが使える新しいコミュニケーションツールを活用して、学びながら遊び、遊びながら学ぶことが可能になります。その活動を通じて、コミュニティは生き生きと受け継がれ、その価値観は次世代に受け継がれます。
◇新たな社会ネットワークの形成◇
国内外のデジタルアーカイブが相互連携することにより、さらに広範な分野・地域をカバーする知識基盤の構築が実現します。異なる分野・地域のひと同士の結び付きや、コミュニティ間のコンテンツ交流が生まれ、新しいアイデアや価値が創造されます。
特に、異なる専門分野で鍛えられたデジタルアーカイブのデータ同士が思いがけないつながりを持つことにより、離れた分野の専門家コミュニティの間に対話のきっかけが得られて、新たな総合知の創出につながる議論が生まれます。すなわち、デジタルアーカイブ同士の関連付けにより、それを支える専門家コミュニティの間に新たな社会ネットワークが形成されると期待できます。
IV. 「デジタルアーカイブを日常にする」とは?
戦略方針が掲げる「デジタルアーカイブを日常にする」というキャッチフレーズが実現した世界とは、具体的にどのようなものでしょうか。これまで連携機関と一緒に考えてきた内容 [3] から、次のようなことが実現されている世界と考えています。
- デジタルアーカイブが情報やコミュニケーションのインフラとなっている。
- 様々なプラットフォームが相互にデータ連携して社会のインフラになっている。
- デジタルアーカイブのビジネス利用が社会に浸透し、成果が生まれている。
- 多くの人が「デジタルアーカイブ」という言葉を意識することなくデジタルアーカイブを使っている。
- 何かを知りたいと思ったときに、信頼性のあるサイト・機関から情報を得ることが習慣づいている。
- デジタルアーカイブを使って、「見る・知る・調べる」を楽しむ人が増え、生活や学びに密着して使われている。
- 日常の中の非日常(祭り、行事、儀式等)の中にデジタルアーカイブが使われている。
[3] 「ジャパンサーチ戦略方針2021-2025」に関する連携機関との意見交換会を令和3年12月15日に開催。概要は第4回ジャパンサーチワーキンググループ資料1-2参照 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/jpseachwg/dai4/siryou1-2.pdf
V. 4つのアクション:ジャパンサーチを使った活動の柱
戦略方針には、4つのアクション「支える」「伝える」「拡げる」「挑む」の下に、各4つの目標(計16の目標)が設定されています。Ⅲ章で示したデジタルアーカイブの役割を踏まえ、Ⅳ章で確認した「デジタルアーカイブを日常にする」世界の実現に向けて、本章では、戦略方針の16の目標をブレイクダウンし、プレイヤー※を明確にして、2025年までに取り組むべき具体的な取組を示しました。
※プレイヤー(取組主体)を示す記号は次のとおり。
●:ジャパンサーチ運営者(実務者検討委員会)
▲:アーカイブ機関・つなぎ役(連携機関)
■:活用者・拡げ役(活用を推進する人・団体)
各目標は、次の4つの視点から整理しています。
目的:「3つの価値:デジタルアーカイブの大切な役割」との関係性を示す
理想:最終的に目指す理想形を示す
現状:現時点で何ができていて何ができていないか。課題は何かを示す
取組:具体的に実施すべきアクションを示す
アクションプランが提示する取組には、ジャパンサーチ運営者や連携機関のみならず、デジタルアーカイブを構築しようとする機関、ジャパンサーチとこれから連携しようとする機関、そして、ジャパンサーチを使っているユーザも活用者として参加できます。活用者は、ジャパンサーチの活用を拡げていく拡げ役としての役割を果たすこともできます。ジャパンサーチは、アクションプランに参加する人が図2・図3の中で現在自分がどこに属し、どのフェーズにいるのかを確認した上で、できるところからアクションを起こしていくことを支援します。また、一緒にアクションを起こしていく仲間を募っています。
ジャパンサーチは、このアクションプランを通じて、社会の課題解決、社会変革のムーブメントを目指します。
なお、ここでいう「デジタルアーカイブ」とは、様々なデジタル情報資源を収集・保存・提供する仕組みの総体をいい、「デジタルコンテンツ」とは、デジタル化されたアナログ媒体の資料・作品等またはボーンデジタルの資料・作品等を指し、「コンテンツ」は、デジタル・アナログ双方の資料・作品等の総称を指します。
◆支える◆ ジャパンサーチは、デジタルアーカイブを取り巻く活動を様々な角度から支えます。
1. 日々の学びや遊びの場でデジタルコンテンツを使った体験を可能にします
目的:「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
日々の生活の中で人々が意識することなく、デジタルコンテンツを使った体験ができるよう、学びながら遊び、遊びながら学べる環境を提供すること。
理想:全国の学校でジャパンサーチを利用してデジタルコンテンツを使った調べ学習が実施されている。学術・研究の場では、ジャパンサーチを活用して新たな知の創造や発見がなされている。余暇においてもジャパンサーチを使って身近にあるものを調べたり、遊びや趣味に活用したりすることができる。
現状:ジャパンサーチには、デジタルコンテンツを使って自分の発見を表現できるマイノート・マイギャラリー等の機能があり、学校現場を中心にそうした機能を使った取組が始められている。また、ジャパンサーチを活用した教材研究や授業準備が行われている。今後は、学びの場での活用促進に加え、その他の領域に活用の場を拡げていき、様々な活動を支えていくことが求められる。
取組:【関連目標:2,6,10】
① 学校授業やカルチャースクールなど学びの場でのジャパンサーチの活用を推進するため、具体的な活用方法を提案し、また、情報交換の場の構築を支援します。●▲■
② デジタルコンテンツの楽しさや魅力を気軽に体験できるよう、ジャパンサーチの機能を充実させます。●
③ 遊びの場での体験を創出するため、SNSの素材、プログラミングやゲーム作成の素材、探索・検索ゲーム、新たなボードゲームの創出等でのジャパンサーチの利用を促進します。●▲■
④ アウトリーチプログラムやハッカソン・アイデアソン等を通じて、遊び/学びながら情報リテラシーが向上するジャパンサーチの活用法を提案します。●▲■
⑤ おはなし会や文化祭など、これまでフィジカルな取組が中心だったイベント等でデジタルアーカイブとのコラボレーションを実践します。▲■
⑥ ジャパンサーチがAPIで提供する利活用データの学術・研究での利用を促進させます。●▲■
2. デジタルコンテンツの様々なキュレーション活動を支えます
目的:「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
コンテンツのキュレーション(コンテンツを特定のテーマに沿って収集、選別、編集すること)によって、誰もが分野横断的に複数の情報を結び付け、自分の発見や考えを表現し、それによって、異なる分野・地域の人やコンテンツが結び付き、新たなコミュニケーションを生み出す共通知識基盤を提供すること。
理想:ジャパンサーチの「キュレーション」機能が日常的に利用されている。「キュレーション」機能を使って異なる分野・地域の人々の間でコミュニケーションが行われている。フィジカルとバーチャルの展示の融合など、アーカイブ機関においてコンテンツを活用した様々なキュレーションが行われている。
現状:ジャパンサーチのキュレーション機能であるマイギャラリーはアカウント登録なしで誰でも利用でき、オンライン上でギャラリーを共有することができる(24時間限定)ほか、連携機関向け機能であるワークスペースではURLとパスワードだけで常時複数人によるマイギャラリーの共同作業が可能である。また、連携機関向け機能として、特定テーマについての専門的検索を可能にするテーマ別検索も用意されている。しかし、これらの機能は十分に知られておらず、一層の活用を促す余地がある。
取組:【関連目標:1,6,8,10】
① ジャパンサーチのキュレーション機能に関するワークショップの開催等を通じて、キュレーション活動を支援します。●▲■
② より直感的にキュレーションが行えるよう、マイギャラリー機能の更なる改善を図ります。●
③ マイギャラリー機能を用いたコンテストの開催等、キュレーション活動を実践します。●▲■
④ フィジカルな展示とバーチャルな展示の融合、又はバーチャルな展示におけるフィジカルな展示の再利用など、博物館・美術館、文書館、図書館等のキュレーション活動でジャパンサーチを使った新たな取組を実践します。▲■
⑤ ジャパンサーチの連携コンテンツを広報活動において素材として活用し、それを通じて報道機関などメディアが発信する素材としての活用を促進します。●▲■
⑥ デジタルコンテンツを活用した様々なキュレーションの可能性を広げるための取組を支援します。●
3. 幅広い分野・地域の機関のコンテンツを繋ぎ、ひとも繋ぎます
目的:「新たな社会ネットワークの形成」の実現
デジタルアーカイブのコンテンツだけでなく、全国のデジタルアーカイブ関係者をも分野横断的に結びつけることで、分野・地域の垣根を越えて関係者同士が支えあい、アーカイブ機関が直面している課題を解決すること。
理想:ジャパンサーチを通じて、デジタルアーカイブのコンテンツが分野横断の形でつながっている。異なる分野・地域のデジタルアーカイブ関係者がジャパンサーチを介してつながり知見を持ち寄り、アーカイブ機関が直面する課題を解決する。
現状:ジャパンサーチ連携説明会や産学官フォーラム等のイベントを開催しているほか、戦略方針策定に当たっての連携機関による意見交換会を開催するなど、アーカイブ機関の知見を共有する場を設けてきた。一方で、定常的にアーカイブ機関同士が交流して知見を寄せ合う場の構築には至っていない。
取組:【関連目標:5,7,15】
① 幅広い分野・地域のデジタルアーカイブを繋ぎ、コンテンツを集約して使いやすいかたちで提供します。●
② 連携機関フォーラム、ワークショップの開催など、分野横断的に関係者・連携機関が課題や知見を共有できる機会を増やします。●
③ 組織内・コミュニティ内の関係者と一緒にジャパンサーチのイベント等に参加して、知識・経験を共有します。▲■
④ 連携機関によるアーカイブ構築や連携事例等、実務的で有用な情報を発信します。●▲
⑤ 質問フォームの用意、イベント時の相談会など、デジタルアーカイブの構築・連携相談窓口を開設します。●
⑥ ジャパンサーチのAPI又はウェブパーツ機能を使って、アーカイブ機関等のデジタルアーカイブ・ウェブサイトとジャパンサーチとをつなぎます。▲■
4. 社会に生み出される大小様々なデジタルアーカイブを長く支えます
目的:「記録・記憶の継承と再構築」の実現
過去の記録・記憶を未来に継承できるよう、社会に生み出される大小様々なデジタルアーカイブとその資源への長期的なアクセスを保証すること。
理想:アーカイブ機関が「デジタルアーカイブのための長期保存ガイドライン」[1]に沿って体制を整備し、デジタルデータの適切な保存・管理及び利用に係る取組を行っている。デジタルアーカイブの活動意義や長期保存の取組が適正に評価され、デジタルアーカイブが社会に定着している。
現状:実務者検討委員会において「デジタルアーカイブのための長期保存ガイドライン」を策定し、デジタルデータの長期保存のために必要な事項を整備した。あわせて、ステークホルダーからデジタルアーカイブの取組が適正に評価されるよう、「デジタルアーカイブアセスメントツール」[2]も公表している。一方で、デジタルアーカイブの長期利用保証について認知度が高まっているとは言い難い状況である。なお、メタデータについてはジャパンサーチと連携し、データ更新することで十分なバックアップがあるといえる。
取組:【関連目標:9】
① 長期的なアクセスを保証するデジタルアーカイブの構築・提供を推進するため、デジタルデータの長期保存対策の必要性と取組の重要性を周知します。●▲■
② 「デジタルアーカイブのための長期保存ガイドライン」及び「デジタルアーカイブアセスメントツール」を普及するため、説明会の開催、マニュアルの作成等を行います。●
③ 長期保存の具体的なソリューションやベストプラクティス、あるいは失敗事例を広く共有します。●▲■
④ 長期保存についても相談できる窓口を開設します。●
⑤ 閉鎖するアーカイブのデータ承継の方法について検討します。●▲
[1] デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会「デジタルアーカイブのための長期保存ガイドライン」2020. 8. https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/pdf/guideline2020.pdf
[2] デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会「デジタルアーカイブアセスメントツール」2018.4.(改訂版2020.8.)https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/files/assessment_tool_kaitei.xlsx
◆伝える◆ ジャパンサーチは、デジタルアーカイブそのものはもちろん、その構築・活用に関する情報も広く伝えます。
5. 多様なデジタルアーカイブを集約・整理し、現在、そして未来へ効果的に伝えます
目的:「記録・記憶の継承と再構築」の実現
過去の記録・記憶や現在進行形の様々な記録を広く集約し、分野横断的に関連付けて整理して、活用しやすい形式で流通することで、情報への新たな価値の付加、記録・記憶の再構築と未来への継承を促すこと。
理想:我が国の主要なデジタルアーカイブや魅力的なデジタルアーカイブのメタデータが標準化された状態でジャパンサーチと連携しており、それらのメタデータが整理され、活用しやすい形で提供されている。
現状:ジャパンサーチは、アーカイブ機関の作業負担をできる限り軽減しつつ連携し、集約したメタデータにはデータの正規化(和暦を西暦に、昔の地名を現代の地名に変換)を行い、さらに、活用者がより使いやすい分野横断の標準形式である「ジャパンサーチ利活用スキーマ」に変換して、メタデータの利活用に供している。今後も集約したメタデータの整備に努めていくことが求められている。また、メタデータの効果的な活用には、分野・地域のコミュニティ単位で用語の標準化等を進めることが必要である。
取組:【関連目標:3,7】
① 幅広い分野・地域のアーカイブ機関との連携を推進するため、デジタルアーカイブの連携の意義・必要性を広く周知します。●▲■
② ジャパンサーチとの連携にかかるコストを低くするため、連携に必要な事項の共有、推奨する連携方法の普及に努めます。●▲■
③ 集約したメタデータを整理し、更なる情報の追加や多言語化、リンクトオープンデータ(LOD)化など、付加価値情報を付与して、使いやすいかたちで提供します。●▲■
④ 分野・コミュニティ内のメタデータや用語の標準化を進めます。▲
6. 様々なコミュニティにデジタルアーカイブの活用方法を伝えます
目的:「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
様々なコミュニティにデジタルアーカイブの活用方法を広く情報発信することにより、コミュニティ内に共通する知識体系としてのデジタルアーカイブの活用を推進すること。
理想:デジタルアーカイブが様々なコミュニティで日常的に利用される。コミュニティ内でデジタルアーカイブ活用の実践事例が積み重なり、活用方法が共有されるようになる。
現状:ワークショップの開催のほか、ジャパンサーチの使い方をYouTube動画等で案内している。教育、学術・研究、図書館、博物館・美術館、文書館等の現場でデジタルアーカイブの活用が広がりつつあるが、ビジネス、地域活性化、観光、ヘルスケア、防災、生涯学習など幅広いコミュニティで活用されるまでには至っていない。
取組:【関連目標:1,2,10】
① ジャパンサーチの利活用機能であるマイノート(ブックマーク機能)、マイギャラリー、ワークスペース、プロジェクト[1]などの利用方法を分かりやすく発信します。●
② イベントやSNSを通じて、ジャパンサーチの連携コンテンツの紹介やデジタルアーカイブの様々な利活用事例を発信します。また、ジャパンサーチと連携機関の広報協力を推進します。●▲■
③ 組織やコミュニティ内での活用が円滑に進むよう、リーフレットの作成、API活用ツールやプログラミング教材の作成、実践的なワークショップの開催など、必要な情報を提供します。●▲■
④ 組織やコミュニティ内の広報関係者、教育担当者、展示企画担当者等にジャパンサーチの取組を情報共有します。▲
⑤ 組織内やコミュニティ内の研修において、ジャパンサーチを紹介します。▲■
⑥ 学校関係者のほか、生涯教育・社会教育、カルチャースクール等、学びの場の関係者に向けて、ジャパンサーチを含むデジタルアーカイブを活用したイベント等を開催します。●▲■
⑦ 多様なデジタルアーカイブのデータを使ったアイデアソン・ハッカソンを共同開催します。●▲■
⑧ 報道機関等のメディアや様々な領域のクリエイターにジャパンサーチの連携コンテンツの活用方法を紹介します。●▲■
⑨ 地方自治体等(行政)にデジタルアーカイブの意義と活用事例を分かりやすく発信します。●
[1] データベースの登録、ギャラリーの作成など、連携機関と同等の機能を使える機能で、複数の機関が参加できるため、共同して行う一時的な事業として使うことができる。
7. アーカイブ機関のデジタルアーカイブ構築・連携に必要な情報を共有します
目的:「記録・記憶の継承と再構築」の実現
アーカイブ機関にデジタルアーカイブの構築及び連携の意義を伝え、構築及び連携に必要な情報へのアクセスを確保することにより、アーカイブ機関がリアル空間の事物、アナログ媒体の資料を含む、あらゆる記録・記憶をデジタル空間上に構築し、未来に継承すること。
理想:アーカイブ機関が物理的なコレクション構築と同様に、デジタルアーカイブの構築・共有の基本的な考え方と手順を適切に理解している。アーカイブ機関間でアナログ・デジタルの媒体を問わず、コレクション連携ができている。
現状:連携説明会等を開催しているが、デジタルアーカイブの構築及び連携を希望する機関には、必要な情報が十分に届いているとは言い難い。また、アーカイブ機関におけるデジタルアーカイブの構築及び連携の意義やメリットが社会に広く共有される必要がある。
取組:【関連目標:3,5,9】
① 「デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン」[1]をはじめとするデジタルアーカイブ推進に当たってのガイドラインや「デジタルアーカイブアセスメントツール」を必要に応じて改訂し、広く共有します。●▲
② ジャパンサーチとの連携に必要な情報を分かりやすく発信します。また、連携促進となる活用者の声を届けます。●
③ 説明会の開催、研修の実施又は研修講師の派遣等、アーカイブ機関がデジタルアーカイブの構築及び連携に関する知見を共有できる機会を増やします。●▲
④ 組織内・コミュニティ内で既存のネットワークを使って、デジタルアーカイブに関する取組を共有します。▲■
⑤ 連携機関によるアーカイブ構築や連携事例等、実務的で有用な情報を発信します。(再掲)●▲■
⑥ 質問フォームの用意、イベント時の相談会など、デジタルアーカイブの構築・連携相談窓口を開設します。(再掲)●
[1] デジタルアーカイブの連携に関する関係省庁等連絡会・実務者協議会「デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン」2017.4. https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_kyougikai/guideline.pdf
8. ギャラリー等でデジタルコンテンツの魅力を発信します
目的:「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
異なる分野のデジタルコンテンツを関連付けて発信し、新しいアイデアやコンテクストを提示するなど、デジタルコンテンツが持つ魅力を広く発信することにより、豊かな知識体系を活用した学びと遊びの融合を実現すること。
理想:ギャラリーの公開件数が増える。アーカイブ機関がギャラリーで所蔵コンテンツの情報発信を行う。アーカイブ機関はフィジカルとデジタルを融合させた新たな魅力ある企画展示を行う。ユーザがギャラリーを通じて、ジャパンサーチ内を回遊し、所蔵館のウェブサイトにアクセスし、最終的にはユーザがフィジカルな所蔵館にも足を運ぶ。
現状:ギャラリーは、デジタルコンテンツを気軽に楽しめるページとして既に一定の役割を果たしている。一方で、ギャラリーが、連携機関にとって自館の所蔵コンテンツを広く発信できる点、また異なる分野のコンテンツを関連付けて編集することで新しいアイデアや価値を創造できる点は十分に認知されているとは言えない。
取組:【関連目標:2】
① ジャパンサーチ上に、連携デジタルコンテンツをテーマごとに解説付きで紹介する「ギャラリー」を作成し、その魅力を発信します。●▲
② 所属する組織を横断してギャラリーを共同制作します。●▲
③ ギャラリー作成の魅力を伝えるワークショップなどを行います。●▲■
④ デジタルとフィジカルを融合させた新たな魅力ある企画展示を行います。▲■
⑤ 連携機関によるギャラリー作成を支援するため、必要な機能や情報を整備します。●
⑥ 連携機関にマイギャラリー、ワークスペース・プロジェクトを使ったデジタルコンテンツの発信方法を伝えます。●
◆拡げる◆ ジャパンサーチは、デジタルアーカイブの推進及び連携拡大によりデジタル空間を充実させて、社会でのコンテンツの活用可能性を拡げます。
9. 各種資料のデジタル化を推進し、デジタル空間の知識基盤を充実させます
目的:「記録・記憶の継承と再構築」の実現
リアル空間の事物やアナログ媒体の資料など、あらゆる記録・記憶の写しをデジタル空間に構築してデジタル空間の知識基盤を充実させることにより、記録・記憶を未来へと継承し、再構築を促すこと。
理想:全国の博物館・美術館、図書館、文書館等の所蔵資料や地方自治体が保有する地域資料が全てデジタル化されている。その地域のデジタルアーカイブを積極的に活用するコミュニティが育っている。全国で地域アーカイブの構築と活用が促進され、地域資料が誰でもどこからでも利用可能となっている。
現状:書籍や公文書等の一部分野ではコンテンツのデジタル化が進んでいるものの、全体としてインターネット上で利用できるデジタルコンテンツの量は欧米と比較すると少ない状況にある。資料のデジタル化やメタデータの構築に際して、予算や人員、スキルが不足しているなどの課題を抱えているアーカイブ機関が多い。
取組:【関連目標:4,7,11】
① ジャパンサーチに登録するデジタルコンテンツを増やします。幅広い時代・分野のコンテンツを拡充します。●▲
② デジタル化の技術情報(画像作成仕様を含む。)や、所蔵資料の整備方法、メタデータの構築方法など、デジタルコンテンツの拡充に有益な情報をアーカイブ機関等と共有します。また、それらに関する情報発信を行います。●▲
③ デジタルアーカイブの構築を手軽に体験できるツール等を作成し、公開します。●■
④ 「デジタルアーカイブの構築・共有・活用ガイドライン」に沿った資料のデジタル化を行います。▲
⑤ アーカイブ機関が作成又は収集したデジタルコンテンツをウェブ公開するためのマニュアルを作成します。●
⑥ 質問フォームの用意、イベント時の相談会など、デジタルアーカイブの構築・連携相談窓口を開設します。●(再掲)
10. デジタルアーカイブを活かせる人材を発掘し、ファンを増やします
目的:「コミュニティを支える共通知識基盤」「新たな社会ネットワークの形成」の実現
デジタルアーカイブの様々な活用方法を提案し発信する人材を育成し、デジタルアーカイブを利用するファンを増やすことにより、デジタルアーカイブを日常的に利用できる共通知識基盤として社会に根付かせ、新たなアイデアや価値の創造を促進すること。
理想:全国にデジタルアーカイブの様々な活用方法を提案し発信する人材が存在する。日常的にデジタルアーカイブを使いこなし、デジタルアーカイブの取組を応援するファンが全国に幅広く存在する。ジャパンサーチと連携デジタルアーカイブとの間に相互に多くのアクセスの循環がある。
現状:美術館・博物館・図書館等では、自館が所蔵資料の画像を企画展等で利活用するケースや、教育現場での活用も進みつつある。一方、日常的にデジタルアーカイブを利用している一般市民はまだ限定的である。一般市民にデジタルアーカイブが浸透しない理由としては、デジタルアーカイブの楽しさ・便利さが認知されていない、デジタルアーカイブの利用方法が分かりにくい、二次利用条件が厳しい等が挙げられる。
取組:【関連目標:1,2,6】
① イベントやSNSを通じて、ジャパンサーチの連携コンテンツの紹介やデジタルアーカイブの様々な利活用事例を発信します。また、ジャパンサーチと連携機関の広報協力を推進します。●▲■
② ジャパンサーチロゴをサイトに貼るなど、連携機関等のデジタルアーカイブ・ウェブサイトからジャパンサーチにアクセスするための流入口を設けます。▲■
③ デジタルアーカイブの活用を促すためのワークショップを開催します。●▲
④ 拡げ役(活用を推進する人・団体)を創出し、その活動を支援します。●▲■
⑤ ジャパンサーチ連携アーカイブの様々な活用方法を提案し、一般市民に発信する人材を発掘します。●▲■
⑥ ジャパンサーチ利用マニュアル、ヘルプ等のページを充実させます。●
11. 日本の魅力、特に地域の特色のあるデジタルアーカイブ連携を拡充します
目的:「記録・記憶の継承と再構築」「新たな社会ネットワークの形成」の実現
地域の特色あるデジタルアーカイブとの連携を拡充することにより、日本各地の魅力ある記録・記憶を未来に継承すること。
理想:47都道府県にある主要なデジタルアーカイブと全て連携している。全国に地域アーカイブの「つなぎ役」が存在している。
現状:2022年2月現在、ジャパンサーチの連携(つなぎ役)機関として8地方自治体と連携しているほか、地方の図書館、公文書館、博物館・美術館等の連携機関を通じて、約56万件の地域コンテンツが登録されている。しかし、連携している地域アーカイブは限定的であり、分野・地域にも偏りがあるのが現状である。また、ジャパンサーチの地域コンテンツには近代以降のものが少ないという指摘もある。
取組:【関連目標:9】
① 47都道府県にある、地域の特色あるデジタルアーカイブとの連携を推進します。●▲
② 地域の特色あるデジタルコンテンツを増やします。▲
③ ジャパンサーチの連携方針を具体化し、コレクションポリシーを策定します。●
④ 地域アーカイブの連携に関する優良事例の紹介、分野を横断した連携に必要な情報の提供、ジャパンサーチの連携のお試し機能(プロジェクト)の提供等により、地域アーカイブのつなぎ役となる機関の醸成を支援します。●
⑤ つなぎ役経由で連携するアーカイブ機関がジャパンサーチと円滑に連携できるようにサポートします。●
⑥ 日本由来のコンテンツを所蔵する海外デジタルアーカイブとの連携について検討します。●▲
12. 見つけやすく利用条件が整備された使いやすいコンテンツを増やします
目的:「記録・記憶の継承と再構築」「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
コンテンツのメタデータを充実させるとともに、二次利用条件を分かりやすく表示することにより、発見可能性を高め、誰もが日常的に利用できる共通の知識基盤を提供し、記録・記憶の継承と再構築を促進すること。
理想:ジャパンサーチの連携データのうち、メタデータに画像URL、解説、適切な二次利用条件等が設定されている割合が相当数を占めている。全国に存在するデジタルアーカイブの全てで「デジタルアーカイブにおける望ましい二次利用条件表示の在り方について」[1]に沿った権利表記がなされている。
現状:ジャパンサーチでは、メタデータに登録されたURLを通じて画像を表示しているほか、デジタルコンテンツ、サムネイル/プレビュー、メタデータの二次利用条件をそれぞれ設定してユーザに分かりやすく表示するなど、コンテンツを見つけやすく利用しやすい仕組みを施している。一方、画像URLや解説等が未登録であったり、利用条件が未設定であったりするメタデータが一定規模存在するため、コンテンツを見つけにくい、利用しにくいとのユーザの声が依然として上がっている状況である。
取組:【関連目標:13】
① コンテンツ画像URLやサムネイル画像URL、解説、二次利用条件など、メタデータの内容を充実させます。●▲
② 英語のメタデータ(タイトル、解説等)を充実させます。●▲
③ 「デジタルアーカイブにおける望ましい二次利用条件表示の在り方について」の周知を促進します。ジャパンサーチ上で提供されるデジタルコンテンツに適切な二次利用条件が分かり易く表示されるよう、適切な二次利用条件を設定します。●▲
④ デジタルコンテンツの二次利用条件について連携機関や有識者の知見を共有し、議論する場を設けます。●▲
[1] デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会「デジタルアーカイブにおける望ましい二次利用条件表示の在り方について」2019.4. https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/digitalarchive_suisiniinkai/jitumusya/2018/nijiriyou2019.pdf
◆挑む◆ ジャパンサーチは、常に革新的な技術を取り込み、新たなデジタルアーカイブの活用を生み出し、社会のDXを推進します。
13. 自由に利用できるオープンなデジタルコンテンツを最大化します
目的:「記録・記憶の継承と再構築」「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
オープンな利用条件を持つデジタルコンテンツを増やすことによって、コミュニティを支える共通知識基盤を最大限活用できるようにすること。また、デジタル空間上に作ったコンテンツが未来に継承しやすくすること。
理想:ジャパンサーチの連携コンテンツの相当量がオープンな(自由に二次利用できるCC0、CC BY、CC BY-SA及びPDM)デジタルコンテンツであり、一定の品質レベルが確保された画像がウェブ公開されている。
現状:オープンライセンス又は著作権保護期間が満了している連携コンテンツは2021年度末現在で約130万件あるが、全体の5%に過ぎない。アーカイブ機関のオープン化への理解促進及びインセンティブの提供が必要である。一部でもオープンなコンテンツを発信できているアーカイブ機関は、その認知度・ブランド力の向上、申請手続が不要となるため人的コストの削減が実現できている。
取組:【関連目標:12,16】
① ジャパンサーチと連携するデジタルコンテンツのオープン化(CC0、CC BY、CC BY-SA及びPDM)を検討し、可能な範囲でオープン化に取り組みます。▲
② コンテンツのオープン化の必要性・重要性を分かりやすい形で情報提供し、優れた取組事例の共有を図り、アーカイブ機関がオープン化に取り組める環境を醸成します。●
③オープン化に取り組んだ機関にインセンティブが生じるような仕組みを用意します。●
(例:表彰する仕組み、EuropeanaのGIF IT UPのように、オープンな作品を使ったコンペの実施など)
④ デジタル庁の「オープンデータ伝道師」等にジャパンサーチを知ってもらい、デジタルアーカイブのオープン化に関する普及活動を支援します。●
⑤ アーカイブ機関が安心してオープン化できるよう、CC0、PDM等のオープンデータであってもデジタルコンテンツの利用に当たっては必ず出典を記載するなど、活用者の情報リテラシーを高める活動を行います。●▲■
14. 先進技術を駆使してデジタルアーカイブの新たな可能性を示します
目的:「記録・記憶の継承と再構築」「コミュニティを支える共通知識基盤」の実現
デジタル空間に過去及び現在の記録・記憶の写しを構築し、未来に継承できる基盤を提供するとともに、アーカイブされたデジタルコンテンツが活用しやすく、時代に適した新しいコミュニケーションツールを生み出せるようにすること。
理想:ジャパンサーチが、洗練されたUIを備え、活用機能の提供を含めインフラとして安定しており、かつ、先進技術を駆使して技術的にも優れたシステムであると評価されている。世界中からデジタルアーカイブのお手本として追随されている。
現状:検索性能に関しては、メタデータ登録時に検索用ローマ字の自動生成、検索時のキーワードの英語の自動翻訳を組み込んでいるほか、AIを用いて開発した画像検索がある。画像の処理に関しては、世界標準規格IIIFを活用している。また、コンテンツの活用を促進するための各種機能(マイギャラリー、ワークスペース等)も提供している。
取組:【関連目標:16】
① ユーザが求めるコンテンツが速やかに見つかるよう、検索性能の高度化、画像検索の精度向上に取り組みます。また、関連コンテンツの表示を工夫し、ユーザの新たな発見を促します。●
② 世界で多く利用されている検索エンジンでジャパンサーチのページが上位に表示されるようSEO対策を行います。●
③ 先端的な情報技術の研究開発を継続して行い、デジタルアーカイブの構築・連携・活用促進のために、新しいサービスモデルの開発、有用なツール(メタデータの自動整備、手書きメタデータのテキスト化支援等)の開発に取り組みます。●▲■
④ AIによるサービス開発や新しいサービス・イノベーション創出のため、デジタルアーカイブを用いたデータセットを構築・公開します。●▲■
⑤ 「開発者向け情報」の充実、また、APIを活用しやすいツールの提供により、ジャパンサーチのAPIを使ったアプリケーション等の作成を支援します。●
⑥ 集約したメタデータを整理し、更なる情報の追加や多言語化、LOD化などの付加価値情報を付与したRDFデータをWikidataに提供します。また、研究者・技術者等に役立つ機械学習用のデータセットを提供します。●▲
15. 分野・地域を超えた新たなコミュニティネットワークを構築します
目的:「新たな社会ネットワークの形成」の実現
新たな社会ネットワークを形成するために、広範な分野・地域をカバーする知識基盤を構築し、コミュニティ間のコンテンツ交流及び新しいアイデアや価値の創造を促すこと。
理想:これまで交流のなかったコミュニティ同士の繋がりが生まれる。例えば、複数の学問分野間での共同研究や融合が進み、新たな研究領域が創出される。デジタルアーカイブを用いた産官学の連携により、新たなビジネス領域が創出される。
現状:デジタルアーカイブの実践では、歴史学×地震学など、既に新たな共同研究が生み出されている事例がある。今後、学際的な取組の促進、新たなビジネス領域の創出に向けて、これまでになかったコミュニティ間での様々な交流、例えばデータ提供者であるアーカイブ機関と活用者との交流、海外との交流を生み出すことが求められている。
取組:【関連目標:3】
① 連携機関と活用者との交流、異なる分野・地域コミュニティ間の交流促進を目的としたイベント等を開催します。(例:ジャパンサーチフェス)●▲■
② 学びの場での利用、学術・研究利用、ツーリズム利用など、目的ごとの活用コミュニティ創出を支援し、教育関係者、行政、大学、企業等の様々な立場のひとを対象にした情報交換の機会を提供します。●▲■
③ 「開発者向け情報」の英語発信の充実、APIを活用しやすいツールの提供により、ジャパンサーチのAPIを用いた海外のデジタルアーカイブとの連携を促します。●■
④ 海外機関との交流促進のため、GIF IT UP以外にも、連携コンテンツのキュレーションに関して、EuropeanaやDPLA等との協力事業を拡大します。●▲■
16. 知識の生産・活用の循環による社会のデジタルトランスフォーメーションを促します
目的:「記録・記憶の継承と再構築」「コミュニティを支える共通知識基盤」「新たな社会ネットワークの形成」の実現
記録・記憶の継承と再構築を促し、コミュニティを支える共通知識基盤として、社会における知識の循環を保証すること。特に知識の循環においては、アーカイブ機関や活用者がコンテンツに付加価値情報を付与し、新たな価値の創出を行うことで、デジタルアーカイブによる社会変革を促すこと。
理想:デジタルアーカイブの日常での活用が進み、デジタルアーカイブによる社会変革が様々な分野で進展している。アーカイブ機関においても、①アーカイブ機関の所蔵資料のデジタル化(ボーンデジタルの収集を含む。)の推進及びジャパンサーチとの連携、②デジタルコンテンツを利用した新しい技術とサービスの開発によって、日常業務がより効率的に改善され、今までにない豊かなサービス提供が実現されるなど、アーカイブ機関のDXが促進されている。
現状:昨今のコロナ禍対応で明らかになったように、教育や公的サービスの最前線では十分にデジタル技術を活用できていないなど、社会全体のDXは大きな課題である。デジタルアーカイブの日常化は、この課題を解決するための挑戦の一つであり、アーカイブ機関や活用者が目指すべきDXの方向性を共有し、誰もがデジタル社会の恩恵を享受できるよう必要な取組を推進する必要がある。
取組:【関連目標:13,14】
① ジャパンサーチは社会のDXをリードする立場として、アーカイブ機関のDXを支える技術情報やデジタルツールを提供します。●
② アーカイブ機関が提供するデータに付加価値情報を付与し、アーカイブ機関の新しい価値の創出や、アイデンティティの発見を促します。●▲■
③ デジタルアーカイブを用いて、サービス・日常業務の変革が行われたベストプラクティスを共有します。●▲■
④ ワークショップ開催のほか、デジタルアーカイブの構築から活用までの望ましいモデルの構築等、ジャパンサーチ・アクションプランを社会に浸透させる取組を実施します。●▲■
⑤ デジタルアーカイブを日常にする取組(デジタル化の推進、オープン化の推進、新たなデジタル技術を用いた新しいサービスの提供等)を積極的に行うアーカイブ機関や活用者を表彰します。●▲■
令和4年4月6日
デジタルアーカイブジャパン推進委員会・実務者検討委員会 決定
[以下、同委員会の構成機関・構成員等]
国立情報学研究所 高野明彦 名誉教授(座長)
内閣府知的財産戦略推進事務局(事務局)
内閣府大臣官房公文書管理課
デジタル庁
総務省情報流通行政局
経済産業省商務情報政策局
観光庁
大学共同利用機関法人情報・システム研究機構データサイエン
ス共同利用基盤施設人文学オープンデータ共同利用センター
一橋大学大学院法学研究科 生貝直人准教授
筑波大学 杉本重雄名誉教授
知的資源イニシアティブ 山崎博樹代表理事
東京大学大学院情報学環 渡邉英徳教授
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部 大向一輝准教授
[ほか、作成に協力くださった連携機関・協力者]
関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)
東京大学総合図書館
東京大学大学院学際情報学府 大井将生
【PDF】 ジャパンサーチ・アクションプラン2021-2025 (1.7MB)



