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「三十六佳撰芝居見物承応頃婦人」 「三十六佳撰」「芝居見物(承応頃婦人)」 / ARC浮世絵ポータルデータベース

観客の楽しみ

庶民の娯楽だった歌舞伎。観客はどのように楽しんでいたのでしょうか。

【観客の様子】

芝居通であった式亭三馬が、当時の八文字屋の役者評判記の体裁・構成にならって、役者ならぬ「観客」を講評したもの。遊里の客の評判を芝居の客に置き換えて、評判記同様、横本仕立てで、巻頭にはわざわざ八文字屋自笑の序を置いています。芝居見物左衛門という人物が頭取(司会)になって評されます。

【最初の演劇雑誌「歌舞伎新報」】

明治12年(1879)2月創刊。毎月3回のペースで発刊された最初の演劇雑誌です。後には、月10回出ていた時期もあります。明治30年(1897)3月に廃刊するまで通巻1669号を数えます。当初の編集人は仮名垣魯文、久保田彦作など。表紙には、「各座俳優狂言役割 感服噺 投書発句」とあるように、各座の脚本や筋書き、俳優の消息、狂言の評判、年代記的な記事、芝居雑報など、興味深い記事が満載でした。

【組上げ絵】

@組枚数不明

「切組み燈籠」、上方では「立版古」とも呼ばれていました。厚紙を裏打ちして切り抜き、立体的に組み立てる遊びです。明治27年(1894)頃から東京では大流行し、明治座、歌舞伎座、東京座の新狂言に対して、組上げ絵が続々と出版されました。大判で3枚から5枚でできているものが一般的でした。半畳ほどの大きさの、大掛かりで構造が複雑なものもありました。