企画展 埴輪の顔面
館長挨拶
この度、古今東西様々な埴輪を「顔」をテーマに集めてまいりました。それはなんの表情なのか、それぞれの表情はどのように作られていたのか、思いを馳せながら見ていただければ幸いです。
企画展内容
多くの埴輪がある中で埴輪の「顔」、「表情」を中心に私の感性に響いたものを選びました。
1章 頭部 生首
- 埴輪土偶首
和田芳吉氏寄贈,東京国立博物館
常陸国、現在の茨城県から出土した埴輪です。微笑みながらも不気味な表情をしています。わざとらしいからそう見えるのでしょうか?埴輪などの像の笑みには魔除けの効果があると信じられていたとも言われています。頭に被っているのは帽子か兜とでしょう。これを掘り出したら少し嫌ですね。
- 埴輪 女子
東京国立博物館
先ほどの埴輪とは首だけという点では同じですが、どうもこちらの方が印象がいいですね。垂れ目で口も微笑んでいます。群馬県から出土した物です。頭にシャンプーハットの様なものを被っていますが、よく見ると割れた様な跡があるので、何かシャンプーハットよりはいい物を被っていたのでしょう。
- 埴輪 笠を被る男子頭部
東京国立博物館,Tokyo National Museum
<p>いわゆる踊る人々と同じ古墳から出土した人物像です。これらの他に馬や矛などの埴輪も出土しています。振分け髪で下げ美豆良を表現した男子は中心人物となる可能性があります。笠を被った男子は踊る人々と同様に目や口が丸く開けられています。<br /></p>
埼玉県から出土した埴輪です。今までの埴輪より派手な表情をしているこの埴輪はかの有名な埴輪「踊る人々」と同じ古墳から出土したとか!穴を三つ開けるてるだけなので作るのは簡単そうに見えますね。他と比べれば。
2章 全身を使った表情
- 埴輪 壺を持つ女子
九州国立博物館
<p>古墳に立て並べられた人物埴輪で、右手を腰帯に当て、左手で小壺を持つ上半身の女性像である。基台の最下部や左腕の一部などに欠損が認められるほか、頭部はすべて後補の可能性が高い。両肩にたすきをかけ、腰には腰帯を表現し中央で留め、右手を帯に添える。左手は横に伸ばし、掌に小壺をつかむ。群馬県荒砥町(現在の前橋市内)出土と伝わる。</p>
「ほれよ」だとか「えっへん」だとか言ってこちらに手を差し伸べる様な雰囲気を醸し出すこの埴輪は埴輪「壺を持つ女子」です。右手は下腹部に添え、左手はピンと張り小壺を持っているこの姿勢に意味があるのでしょうか。全体を総じて表情を表しているのが愛らしいですね。
- 埴輪 盾持人
東京国立博物館,Tokyo National Museum
<p> これは3世紀から6世紀、権力者の墓の上やまわりに立て並べられた土製品である埴輪(はにわ)です。6世紀にはこのように人物を象った埴輪が増えますが、中でもこの盾持人(たてもちびと)は特別な役割を担っています。その役割とは、古墳を守るガードマンです。盾持人は全国で見つかっていますが、ほぼ例外なく古墳の中心から離れた縁(ふち)に置かれました。古墳を背に盾を持って立ち、邪悪なものの侵入を防いでいたのでしょう。大きな耳で、周囲に異変がないか聞き耳を立てています。この埴輪のように笑顔のものが多いのですが、中には目を見開いてびっくりしたような顔、相手を威嚇するような顔もあり、表情豊かなのが特徴です。笑いや怒りの表情には邪(じゃ)をはらう効果があると信じられていたのかもしれません。<br /> 埴輪はその身体の表現で、身分がわかります。まず、手や足が表されているのが、王や巫女などの身分が高い人々。次に、手の表現だけがあって足のない半身像が続き、一番身分の低い人々は手や足を省略して表されました。この盾持ち人は、手や足の表現がないので、格下の身分だったようです。また、作られ始めた当初は盾がしっかり表現されていたのが、時代が下りコピーを重ねるうちにその表現が簡略化されていったとも言われます。もはや盾を持つというより、自らが盾の一部のように表現されており、まさに全身で古墳を守っているかのようです。</p>
ガードマンとの役割を果たすために魔除けのために笑みも利用しているのでしょうか。だいぶパンチのある表情です。兜や甲冑の作りも細かいですね。少し斜めなのはミスだと思いますが、その制作の過程にも想いを馳せられていいです。
3章 人外
- 猿形埴輪
東京国立博物館,Tokyo National Museum
<p>ふっと物音などに気づいたような一瞬を見事にとらえた猿の姿の埴輪(はにわ)です。 <br />現状では両腕と下半身が失われ、本来の詳しい形はわかりません。しかし、背中におおきくはがれた痕が残っていることから、もとは子猿を背負っていたとも考えられています。そうだとすれば、これは子猿を気にするように母猿が顔を傾け、まもり育てる姿を表わしているのかもしれません。<br />額の張り出しや小さな鼻に伸びた鼻下、あどけない口元、そして見開かれたアーモンド形の目が印象的です。その顔には、うっすらと赤い彩色(さいしき)が残り、単純化された素朴な形のなかにも、実にみごとに猿の特徴がとらえられています。猿をかたどった埴輪は他に例がなく、さまざまな形が作られた埴輪の多様性を考える上でもきわめて貴重な作品と言えます。<br />この埴輪が出土したと伝えられる沖洲大日塚古墳(おきすだいにちづかこふん)は、全長が約40mの帆立貝のような形をした古墳で、現在も雲母片岩(うんもへんがん)という石の板を組んだ横穴式石室(よこあなしきせきしつ)が残されています。<br /></p><br /><p>非常に珍しい、猿の埴輪です。子猿を背負っていた痕跡が背中にあります。本物の猿同様に顔が赤く塗られ、子猿に目配せをするように振り返る様子が表現されています。古墳時代の人々の動物への興味関心を知ることができる傑作です。<br /></p>
肌が出ている部分を凹ませることで体毛を表現しているのが上手いですね。もしかしたら全身があるのではないかと思うと面白いかも知れません。一体なぜ猿を作ろうとしたのでしょう?
- 鶏形埴輪
東京国立博物館,Tokyo National Museum
<p>夜明けを告げる鶏+にわとり+は、古代の人々にとって光をもたらす神聖な鳥でした。そのため鶏の埴輪は、邪悪なものが暗躍する闇夜を退ける役割がありました。被葬者+ひそうしゃ+の魂が宿るとされる家形埴輪の近くに置かれることが多いため、魂を守る役割を担っていたのかもしれません。<br /></p>
なんとも言えない漫画チックな表情が面白いですね。笑ってるわけでもしかめっつらな訳でもない微妙な表情がリアルな側面もあって大変興味深いです。しかし何に使うのでしょうね。
最後に
この様に顔に注目してみてもいろいろと取り上げるものはわんさか出てきます。これからも顔にパンチのある埴輪が出土することを願って待ちましょう。
⭐️懸賞⭐️
埴輪の顔の絵を描き、それを抽選券に埴輪グッズが当たる!






