解説
短筒は火縄銃の一種で、騎馬戦用の馬上筒(ばじょうづつ)から改良され、片手で持ったまま発射できることを特徴としている。戦乱の激しい戦国時代を経て、天下泰平となった江戸時代中期頃から上層の武士・町人等の間に、屋敷内の庭先を利用して標的を据え、殺傷能力の低い短筒で的当てを競い合う遊びが流行した。本作は、銃身に銀象嵌で青海波(せいがいは)文と登竜門の故事に因む鯉登滝図(りとうろうず)が施され、前目当(まえめあて)下方に三葉葵の紋様が彫り刻まれている。図様から徳川家の男子が、出世をした記念に製作されたもので、江戸時代中期の享保頃(1730年頃)のものと思われる。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09