解説
本作は「第1回雪月花展」の出品作。雪月花展は東京・京橋の画廊兼素洞で開催された企画展で、昭和27年(1952)から3年にわたり毎年1回行われた。同展は横山大観、玉堂、川端龍子が「雪月花」それぞれの画題を担当し、2点ずつ作画するというもので、第1回展では玉堂が雪、龍子が月、大観が花を担当した。玉堂が描いた雪といえば《宿雪》(日本芸術院蔵)や《深林宿雪》(岐阜県美術館蔵)があるが、晩年、奥多摩へ疎開してからも雪は変わらず彼の主要画題であり続けた。本作では雪かきに精をだす親子の姿と水車小屋を中心に、靄の立ちこめる静かな山村の朝を温情豊かに捉えている。雪に加え、点景人物・水車・靄といった玉堂芸術の重要な要素を網羅した最晩年の優品といえる。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09