解説
土佐光信〈とさみつのぶ・生没年未詳〉筆の万里小路藤房画像(No.01591-0001)を、浮田一蕙〈うきたいっけい・1795-1859〉が模写したもの。浮田一蕙は、江戸時代後期の復古大和絵派の画家のひとりとして知られる。名は可為(よしため)。勤皇の志士として活動したが、安政の大獄で捕らえられて、出獄後まもなく死去。かたわら、画を土佐光孚〈とさみつざね・1780-1852〉・田中訥言〈たなかとつげん・1767-1823〉に学び、大和絵の復興につとめた。本図は、原本にかすかに残る畳手前の繧繝縁(うんげんべり)の描写を略するほかは、原本を彷彿とさせる忠実な模写本。上部の3枚の色紙形の文字もしっかりと写し取っており、藤房の伝を説く賛文の一部が判読可能となり、藤房の人柄の一面を述べていることを知る。左右2枚の朱色の色紙形には、金泥で春・秋の景が下絵として描かれていたことが分かる。
収録されているデータベース
Keio Object Hub
慶應義塾には、160年を越える歴史の中で集積された多様な領域にわたる文化財コレクションがあります。これらのコレクションは、図書館、研究所にとどまらず、学部や一貫教育校など学内のさまざまな場所で収蔵・活用され、専門性を反映した豊かなコレクション・データベースが編まれてきました。 Keio Object Hubは、これらのデータベースを連携させ、展覧会や講演会など、学内で展開する文化関連活動と結びつけ...
最終更新日
2022/07/03