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埴輪 踊る人々 Tomb Sculpture (Haniwa): Dancing Personはにわ おどるひとびと

解説

ポカンとあいた目と口の愛らしい表情と、左手をあげたポーズから「踊る人々」の愛称で知られる埴輪です。埴輪は古墳の上や裾、周堤にたてられた土で造られたやきものです。筒形の円筒埴輪を基本にして、家や道具類、武器・武具・船、のちに人物や動物などさまざまなカタチのものが加わりました。
この2体の人物埴輪は、東京国立博物館の所蔵品のなかでもたいへん人気のある埴輪ですが、実は、まだまだわからないことがたくさんあります。
まず、この2人は男子? 女子? どちらでしょう。
小さい方の埴輪は腰に鎌を着け、顔の両脇で髪を結って束ねています。これは美豆良(みずら)と呼ばれる男子の髪型を表現していると考えられますから、小さい方は男子であることが判ります。いっぽう、大きい方の埴輪にはそういった特徴がないので、男女のどちらかよくわかっていません。
次に、この2人はほんとうに踊っているのでしょうか?
人物をかたどった埴輪は、群像でたてられていることが多く、古墳の主が亡くなったときの儀礼を表現したのではないか、あるいは生前におこなっていた神マツリの様子を再現したのではないかという説、はたまた古墳の主の生前の活躍ぶりを表現したとする説などがあります。
この埴輪が発掘された埼玉県熊谷市の野原古墳からも、儀式に参列する人物を表していると思われる埴輪が数多く出土しています。この2人も、儀式に参加して、なんらかの役割を果たしていたのでしょう。では、儀式の中で踊っていた姿なのでしょうか?残念ながらこの点については、はっきりした答えはわかっていません。
一方、ほかの同じポーズの人物埴輪の多くは腰に鎌を着けています。また、馬形の埴輪が一緒に並んで発掘されている例も増えていることから、馬を曳(ひ)く馬子、馬飼人(うまかいびと)を表現しているのではないかという説を唱える人もいます。確かにあげた左手で手綱(たづな)を引く様子にも見えますね。
あなたにはどんなしぐさに見えますか?
ところで、東京国立博物館の公式キャラクター、トーハクくんは、この埴輪から生まれました。東京国立博物館ニュースや1089ブログ(トーハクブログ)で活躍中。ぜひチェックしてみてください。


片手を挙げて踊る人物埴輪です。近年では、片手を挙げる所作と、腰にさげる鎌から、馬の手綱+たづな+を曳+ひ+く2体の男子像である可能性も指摘されています。髪型や顔、服装の表現がかなり省略されており、愛らしい造形の埴輪として著名です。
(J-21428とJ-21429共用)

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

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ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。

2026/03/16