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鎌倉市
三方を山に囲まれた、源氏の拠点。
神奈川県南東部、三浦半島の付け根に位置する。南は相模湾に面し、三方を山に囲まれた要害の地形が特徴。源頼義が八幡宮を勧請して以来源氏とのゆかりが深く、治承4年(1180)に源頼朝は鎌倉を本拠地とした。その後、鎌倉幕府が開かれ、元弘3年/正慶2年(1333)に滅亡するまで武家政治の中心地となった。室町時代は鎌倉公方が置かれ、室町幕府の関東統治を行う府とされたが、室町時代後期に拠点が移されて以降、政治都市としての鎌倉は衰退した。江戸時代に入ると、江の島の江島神社参拝が流行したことで、観光地として発展。明治時代になると、皇族や華族の別荘地として繁栄し、現在も日本屈指の観光地として知られている。鎌倉市が発足したのは昭和14年(1939)。鎌倉町と腰越町の合併により成立した。昭和23年(1948)に深沢村と大船町が編入し、現在の市域となった。
ゆかりの人物
かまくらかげまさ。平安時代の武将。鎌倉を領した武将で、後三年の役で活躍した。歌舞伎の「暫」の主人公鎌倉権五郎景政は、景正の名を借用したもの。
鎌倉幕府を開いた初代将軍。1180年に鎌倉に入り、本拠地と定めた。鶴岡八幡宮を現在の場所に移したのも、頼朝である。
源頼朝の弟。平家討伐後、頼朝と対立。鎌倉に入ることが許されず、入り口に当たる満福寺(鎌倉市腰越)に留め置かれた。
源頼朝の妻で、2代将軍頼家、3代将軍実朝の母。北条時政の娘。実朝死後、将軍を代行し、尼将軍と呼ばれた。
鎌倉幕府第3代将軍。武士として初めて右大臣に任ぜられるが、暗殺される。小倉百人一首に選ばれるなど歌人としても知られ、『金槐和歌集』などの家集がある。
鎌倉時代の仏教の僧。日蓮宗の開祖。鎌倉で辻説法を行い、第5代執権北条時頼に『立正安国論』を献じている。
鎌倉時代初期に活躍した仏師。以後の日本の彫刻界に大きな影響を与えた。鎌倉でも活動し、運慶作とも伝わる仏像が残されている。
室町幕府の初代将軍。後醍醐天皇の建武政権樹立に貢献したが、その後叛旗を翻して室町幕府を開いた
名物・特産
鎌倉の市の花は「リンドウ」。源氏の家紋が「ササリンドウ」で、市章にもなっている。
鎌倉の市の木は「ヤマザクラ」。
鎌倉市特産の伝統工芸。カツラやイチョウなどの木地を彫刻したのち、漆を塗り重ねて磨き上げて制作する。鎌倉時代、中国から伝わった木彫漆塗りの仏具が由来と伝わる。
鎌倉みやげとして有名な、鎌倉市の豊島屋が製造するサブレ―。
鎌倉市と藤沢市を走る鉄道。明治35年(1902)に開業。
名所・史跡
鎌倉市にある神社。1063年に源頼義が石清水八幡宮を勧請し、由比郷鶴岡(現在の材木座1丁目)に創建し、源頼朝が現在の地に移した。
鎌倉市長谷にある高徳院の大仏。『吾妻鏡』によれば、1243年に開眼供養が行われたとある。像高は11.39m。
山や丘を切り開き、人馬がとおれるようにした道。鎌倉は、市内への入口に「極楽寺坂」「大仏坂」「化粧(けわい)坂」「亀ヶ谷坂」「巨福路(こぶくろ)坂」「朝夷奈(あさひな)坂」「名越」の鎌倉七口と言われる切通しがある。
鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の大本山。1253年に第5代執権北条時頼によって創建された。鎌倉五山の第一位。
鎌倉市山ノ内にある臨済宗円覚寺派の大本山。1282年に第8代執権北条時宗によって創建された。鎌倉五山の第二位。
鎌倉市浄明寺にある臨済宗建長寺派の寺院。1188年、足利義兼により創建された土と伝わる。鎌倉五山の第五位。
鎌倉市山ノ内にある臨済宗円覚寺派の寺院。1281年に第8代執権北条時宗によって創建されたと伝わる。鎌倉五山の第三位。
鎌倉市長谷にある浄土宗系寺院。寺伝によれば8世紀の創建とされる。本尊である像高9.18mの木造十一面観音像で知られる。
鎌倉市山ノ内にある臨済宗建長寺派の寺院。紫陽花の名所として知られ、あじさい寺とも呼ばれる。
鎌倉市南部にある海岸の名称。明治時代より海水浴場として知られる。
鎌倉市南西部にある海岸。新田義貞が鎌倉幕府を攻めた古戦場としても知られる。
稲村ヶ崎に隣接する海岸。江ノ島や富士山が見わたせる風光明媚な景観で知られる。
出来事・行事
鶴岡八幡宮で毎年9月16日に行われる神事。馬上で走りながら弓を引き、的を射る。
古代末期の全国的規模の内乱
鎌倉が登場する古典作品
奈良時代に編纂された、現存する日本最古の歌集。約4500首に及ぶ幅広い地域・階層の作者の歌を収録。「鎌倉の見越(みごし)の崎の岩崩(いはく)えの君が悔ゆべき心は持たじ」など、鎌倉に関連する歌が収録されている。
一遍上人の遊行の旅と当時の暮らしを活写した鎌倉時代の絵巻物。鎌倉の巨福路坂の場面が描かれる。
動乱の南北朝時代、太平の世を求めて書き継がれた軍記物語。鎌倉幕府の滅亡などが描かれる。
歌舞伎の「景清」は鎌倉時代の武士藤原景清をモデルにした演目。鎌倉の源頼朝の館などが舞台となっている。
よわなさけうきなのよこぐし。「切られ与三」などの通称で知られる歌舞伎の演目。三幕目の源氏店の場面は、鎌倉の雪ノ下。
江戸時代中期に赤穂浪士が旧主の敵討ちをした事件を浄瑠璃や歌舞伎で作品化したもの。作品では鎌倉時代が舞台となり、物語は鶴岡八幡宮から始まる。
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参考文献
- 日立デジタル平凡社,平凡社