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望遠鏡

遠くにある物体を拡大して見るための光学器械。

筒の一端に取り付けた対物レンズで遠くの物体の実像をつくり、筒の反対側の接眼レンズで拡大したその虚像を見る器械。17世紀初頭にヨーロッパで発明されたとみられ、1608年にオランダの眼鏡職人ハンス・リッペルハイが望遠鏡製作の特許を申請した記録が残っている。その翌年には、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが対物レンズに凸レンズ、接眼レンズに凹レンズを用いた「ガリレイ式望遠鏡」を製作。月面や木星の衛星を観測し、その結果を1610年に著書『星界の報告(Sidereus Nuncius)』にまとめ出版した。1611年には、ドイツのヨハネス・ケプラーが接眼レンズに凸レンズを採用した「ケプラー式望遠鏡」を考案、この形式は現在使用されている屈折望遠鏡の基礎となっている。

日本に望遠鏡が伝来した最初の記録としては、慶長18年(1613)、イギリス東インド会社船隊司令官ジョン・セーリスが通商許可を得るため、徳川家康に会見した際の献上品に「長一間程之靉靆(あいたい)」(長さ約1.8メートルの望遠鏡)がみえる。(『通行一覧』)以後、幕閣や大名が注文主となり、長崎のオランダ商館を通じて舶来望遠鏡が継続的に輸入された。

一方、国産望遠鏡の製作は18世紀初頭には始まっていたとみられ、初期の著名な望遠鏡製作者には、徳川吉宗の命を受けて複数の望遠鏡を製作した長崎の森仁左衛門(もりにざえもん)、日本初の天体観望会を行った大阪の岩橋善兵衛(いわはしぜんべえ)らがいる。また、天保年間(1830~1844)には、滋賀の鉄砲鍛冶・国友藤兵衛(くにともとうべえ)が日本で初めて反射望遠鏡を製作し、太陽黒点を観測した。

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  • 1877(明治10)年に創立された日本で最も歴史のある博物館の一つであり、自然史・科学技術史に関する国立の唯一の総合科学博物館。生物標本から地質・理工・科学史など多岐にわたる資料を保存している。明治政府が明治13年にイギリスから輸入したトロートン天体望遠鏡や江戸時代の遠眼鏡を常設展示。

  • 毎月2回、口径50センチの公開望遠鏡を用いた定例観望会(定員・申込制)を開催。明るい東京の夜空でも観望しやすい月、惑星、二重星などを中心に、観望天体を設定している。

  • 日本国内最大、公開望遠鏡としては世界最大の口径2mの経緯台式望遠鏡「なゆた望遠鏡」をはじめ、観測用の望遠鏡を数多く備える天文台。宿泊施設もあり、宿泊者は毎日、その他の人は土日に観望会に参加可能。

  • 江戸時代の望遠鏡製作者・岩橋善兵衛の偉業を称えて開館。善兵衛の望遠鏡や測量器具、著書類をはじめとした関係資料を展示。天体観測ドームも備え、観望会を開催。

  • 全国から寄贈された大小さまざまな天体望遠鏡を展示する博物館。大型望遠鏡観測室のほか、2mドーム一基と12台の小型・中型望遠鏡が使用できる屋上観測フロアもある。

  • 望遠鏡工業および、その関連産業の発展を図るために設立された団体。望遠鏡や双眼鏡の歴史、仕組み、楽しみ方などを紹介。

  • 上田市立博物館は、上田地域の中世以降の歴史を通観できる歴史・民俗・自然資料等を展示・収蔵。日本最古の国友藤兵衛作天体望遠鏡(重要文化財)を所蔵。

参考文献

  1. リチャード・ラーナー 著,小尾信弥 [ほか]訳,朝倉書店
  2. 塚原東吾 編,日本評論社
  3. 「望遠鏡」の項
  4. 「望遠鏡」の項