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三蹟

平安時代中期の3人の書道の達人、小野道風、藤原佐理、藤原行成。またはその書。

平安中期の能書家、小野道風(おののみちかぜ/とうふう)(894-967[寛平6-康保3])、藤原佐理(ふじわらのすけまさ)(944-998[天慶7-長徳4])、藤原行成(ふじわらのゆきなり)(972-1027[天禄3-万寿4])の3人、あるいはその書を指す。三聖、三賢ともいう。平安初期の空海、嵯峨天皇、橘逸勢を三筆と呼ぶのと同じ形式。個別には、道風の筆蹟は野蹟(やせき)、佐理は佐蹟(させき)、行成は権蹟(ごんせき)といわれる。三蹟の起源には諸説あるが、平安末期の藤原教長(ふじわらののりなが)による『才葉抄(さいようしょう)』にはすでにこの3人の組み合わせがある。また、18世紀初頭の摂関、太政大臣であった近衛家熈(このえいえひろ)の言行録である『槐記(かいき)』(侍医の山科道安(やましなどうあん)著)に、後一条天皇が藤原道長邸に行幸したとき、道長がこの3人の書蹟を合わせて献上したというエピソードがある。「三蹟」という呼称の初見は貝原益軒(かいばらえきけん)編『和漢名数』といわれる。日本の書の歴史における意義としては、三筆の頃にはまだ中国から輸入したままの唐風の書だったのが、三蹟の活躍において日本化し和様の書が完成したことが挙げられる。これは、国風文化の成立という広範囲の現象と同じ流れの中にある。

小野道風の真筆に「円珍諡号勅書(えんちんしごうちょくしょ)」「屛風土代(びょうぶどだい)」など、佐理の遺墨に「詩懐紙」「恩命帖」「離洛帖」など、行成の遺墨には「白氏詩巻」「本能寺切」などがある。

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  • 所在地は東京都世田谷区。東急グループの礎を築いた五島慶太のコレクションを中心とした美術館。館の所蔵品は、年6~7回開催される展覧会で分野別に展示される。「関戸本古今集切 伝藤原行成筆」を収蔵。

  • 所在地は愛知県春日井市。全国的にも数少ない書専門の美術館。書道史の研究施設として、書道文化の一層の向上発展に貢献することを目的として設立された。

  • 所在地は香川県高松市。藤原佐理筆「詩懐紙」を収蔵。

  • 所在地は東京都港区。茶道具を中心に、書画、陶磁、漆芸、能装束など、日本、中国、朝鮮の古美術品を展示公開している私立美術館。藤原佐理筆「離洛帖」を所蔵。2019年3月18日より長期休館中。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 京都市歴史資料館の情報提供システム「フィールド・ミュージアム京都」内のページ。三筆、三蹟が解説されている。

  • アイエムのインターネットミュージアム。東京国立博物館の小野道風の「和様の書」について、YouTubeで閲覧できる。

  • 東京国立博物館のブログ記事。藤原行成の書についての解説が、画像とともに閲覧できる。

参考文献

  1. 小松茂美 責任編集,中央公論社