菱垣廻船・樽廻船
江戸時代に大坂~江戸間の海運の主力となった二種類の廻船
江戸時代、大坂~江戸間の貨物輸送に従事した二種類の廻船。菱垣廻船は檜垣廻船とも書き、寛永年間(1624-1644)に定期運送業として確立した。使われた船は基本的には北前船と同じ構造の和船であるが、両舷にヒノキの薄板か竹で菱形の垣をつけて積荷の落下防止と目印を兼ねたのでこの名があるという。17世紀末江戸にできた十組問屋(とくみどいや)や、これに呼応してできた大坂の二十四組問屋が菱垣廻船を支配し輸送を独占したが、のち樽廻船に圧倒された。樽廻船は樽船(たるぶね)ともいい、寛文年間摂津の廻船業者が大坂の酒積問屋から伊丹の酒を江戸に送ったが、舟足の速さが特徴で、「小早」と呼ばれた。のちに樽詰の酒をおもな積荷とするようになって樽廻船と呼ばれた。低運賃と迅速さで次第に菱垣廻船を凌駕した。
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| タイトル | 主催者 | 会場 | 開始 | 終了 |
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東京都港区にある博物館。江戸時代から昭和期までの物流のあゆみについての展示がなされ、HPのうちの「収蔵資料(江戸時代)」で菱垣廻船が紹介されている。
兵庫県神戸市中央区にある博物館。海港として発展した神戸の歴史、江戸時代の廻船に関わる資料が展示されています。
兵庫県神戸市中央区にある文書館。HPでは「樽廻船と新酒番船」が解説されており、「廻船加入注文」についても紹介しています。
東京都墨田区にある博物館。HPのうちで「E4_江戸の商業_菱垣廻船」として、展示の解説を行っています。
産業技術史資料情報センターが運営する産業技術史資料共通データベース(HITNET)で、各地の博物館所蔵の廻船についての資料が検索できる。ここでは、キーワード「菱垣廻船」で検索。
大阪市立図書館が運営する「大阪市立図書館デジタルアーカイブ」より。江戸時代から明治時代にかけての安治川(あじがわ)や天保山(てんぽうざん)、および築港をを通して見えてくる水都大阪の姿を、図書館所蔵の資料によって紹介している。
博物館を紹介するサイト「博物館探訪」より。2ページにわたって解説を行っている。
参考文献
- 柚木學 著,法政大学出版局
- 「菱垣廻船」「樽廻船」の項
- 「菱垣廻(回)船」「樽廻(回)船」の項
- 「菱垣廻船」「樽廻船」の項
- 「菱垣廻船」「樽廻船」の項
- 歴史学研究会 編,岩波書店