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杜鵑・時鳥

『万葉集』でもっとも多く詠まれた鳥。その美しい鳴き声は風流人に愛された

カッコウ科の鳥で、アジアからアフリカ東部に分布する。日本には夏鳥として飛来し、各地で繁殖するが、カッコウ同様、托卵する習性で知られる。托卵相手は主にウグイスである。カッコウによく似ているが一回り小さく全長は約28cm。初夏を知らせる鳥として親しまれ、古くから和歌に詠まれてきた。『万葉集』に登場する動物としては最多の156回を数える。

通常は5月頃に人里に現れるが、それよりも早く鳴く声を「忍音(しのびね)」と呼ぶ。夜にも鳴く鳥で、その年に初めて聞くホトトギスの声(初音)を夜更けまで待つという風流もあったという。

「日本の歌百選」にある唱歌『夏は来ぬ』にある「卯(う)の花の 匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて 忍音もらす 夏は来ぬ」の歌詞も、この忍音を初夏到来の季節感としてとらえている。またホトトギスと言えば引き合いに出される徳川家康、織田信長、豊臣秀吉の性格を言い表した「鳴かぬなら鳴くまで待とう時鳥」「鳴かぬなら殺してしまえ時鳥」「鳴かぬなら鳴かしてみしょう時鳥」の句も、ホトトギスの初音を夜通し待つという習俗が背景にあったから成り立つのである。

ホトトギスは口の中が赤い鳥である。そのため血を吐くまで鳴く、鳴き声を真似ると血を吐くとも言われた。徳富蘆花(とくとみろか)の小説『不如帰(ほととぎす)』では、結核を病むヒロイン浪子(なみこ)をこの鳥にたとえている。正岡子規(まさおかしき)の俳号「子規」(ホトトギスの別名)も、喀血(かっけつ)に苦しむ自らの姿を、血を吐くまで鳴くというホトトギスに仮託している。今日まで続く俳句雑誌『ホトトギス』(明治30年創刊)もその名にちなんでいる。しかし口の中が赤いのは、ホトトギスの雛が親鳥(この場合はウグイスなど)から餌をもらいやすいためだとも言われる。仮親は赤い口を見ると、餌を与えやすいらしい。

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  • 東京都台東区にある博物館。地球館1Fの「地球の多様な生き物たち」でホトトギスの剥製を見ることができる。

  • 千葉県我孫子市にある日本で初めて鳥だけを扱った博物館。ホトトギスの剥製を見ることができる。

  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 平安時代から江戸時代の京都文化を中心とした文化財を取り扱う地域に根ざした博物館です。

  • 愛知県名古屋市の中心部、栄に1955年に開館した「愛知県文化会館美術館」を前身とする愛知県美術館は、都市型の複合的な文化施設である愛知芸術文化センターの中の美術館として、1992年に開館しました。20世紀の美術を中心に、考古から現代美術にわたる約8,000件のコレクションを有し、また幅広いジャンルの展覧会を多数実現しています。地域の中核的な美術館として、より創造的で多様性に富む社会の実現に寄与すべく、美術・文化の発振地となることを目指しています。

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  • 東京都墨田区にある葛飾北斎作品を展示する美術館の収蔵品紹介。「ほととぎす聞く遊君図」を解説付きで見ることができる。

  • 石川県七尾市にある美術館の収蔵品データベース。前田青邨画「山法師とホトトギス図」を見ることができる。

  • SUNTORYが運営する鳥の百科事典。特徴や鳴き声での検索もできる。

  • 東京都八王子市にある自然史博物館。高尾山で見ることができる鳥としてホトトギスを紹介。鳴き声を聞くこともできる。

参考文献

  1. 日立デジタル平凡社,平凡社
  2. 北斎 [画],あべのハルカス美術館, NHK大阪放送局, NHKプラネット近畿, 朝日新聞社 編,あべのハルカス美術館
  3. 稲本万里子 著,森話社