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古くから神話や物語に描かれた、人間と親密な動物

広義にはウサギ目に属する哺乳類の総称で、狭義にはそのうちのウサギ科ノウサギ亜科に属するものを指す。ウサギ目はネズミやリスなどと同じ齧歯目とされたが、血清学や形態学的に異なることから別目となった。尾が短く、後肢が長く跳躍に適し、耳が長いものが多い。オーストラリア、マダガスカルを除く全世界に分布するが、オーストラリアでは、19世紀初めに移入したアナウサギが野生化している。草食性で、砂漠、草原、森林、高山、ツンドラなど、ほとんどあらゆる環境に棲む。

ウサギ目はナキウサギ科とウサギ科に分けられ、ウサギ科はさらにムカシウサギ亜科とノウサギ亜科に分けられる。ノウサギ亜科にはユキウサギ、ノウサギなどのノウサギ類hareと、アマミノクロウサギ、アナウサギなどのアナウサギ類rabbitとがあり、アナウサギを家畜化したものがカイウサギである。

カイウサギには多くの品種があり、飼育目的によって、肉用種(ベルジアン・ヘアー種など)、毛用種(アンゴラ種など)、毛皮用種(チンチラ種など)、愛玩用種(イングリッシュ種、ダッチ種、ヒマラヤン種など)に分けられる。ウサギの家畜化はヨーロッパのイベリア半島で古代ローマ時代に始まり、その後全世界へ広がったが、日本でウサギを飼うようになったのは明治維新後であった。日本で改良された品種に毛肉兼用の「日本白色種」がある。

兎を月と結びつけるのは世界的な現象で、古代中国では『楚辞』天問篇などで「月中に兎がいる」とされており、古代のアフリカやアメリカにも月と兎を同一視する現象がみられる。多産であることから豊穣の象徴とされたり、また淫奔の象徴ともされたりした。

日本では古来、『古事記』にある「因幡の白兎(いなばのしろうさぎ)」の説話や、『鳥獣戯画』に描かれたおどけた兎などに見られるように、人間と密接な関係をもつ小動物と受け取られてきた。一方、林木や農作物を食害するので、農民に憎まれる面もあった。古くから狩猟の対象とされ、網を張って捉えるなど鳥を捉えるのと似た方法を用いたことや、肉が鳥と同じく軽い味がすること、獣肉食への禁忌の習慣からなどから、「1羽、2羽」と鳥と同じ単位で数えるようになったといわれる。江戸幕府では正月元旦の食膳に兎の吸物を出すことを嘉例とした。十二支の一つで「卯」の字に相当し、月では2月(卯月)、方位は東。


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  • 所在地は島根県出雲市。神話「因幡の素兎」の元になった大国主大神と兎の製銅像等がある。

  • 所在地は鳥取県鳥取市。神話「因幡の白兎」に登場する白兎神が祀られており、神社には何体もの兎の石像がある。

  • 広島県竹原市の忠海港から船で約15分のところにある無人島。島内には700羽以上の野生のうさぎが生息している。

  • 彫刻家の籔内佐斗司が制作した《宍道湖うさぎ》12匹が宍道湖を眺めるように建っている。

  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 愛知県名古屋市の中心部、栄に1955年に開館した「愛知県文化会館美術館」を前身とする愛知県美術館は、都市型の複合的な文化施設である愛知芸術文化センターの中の美術館として、1992年に開館しました。20世紀の美術を中心に、考古から現代美術にわたる約8,000件のコレクションを有し、また幅広いジャンルの展覧会を多数実現しています。地域の中核的な美術館として、より創造的で多様性に富む社会の実現に寄与すべく、美術・文化の発振地となることを目指しています。

  • 東京富士美術館は、1983年11月3日に東京西郊の学園都市・八王子にオープンしました。「世界市民を育む美術館」をモットーに、世界31カ国・1地域の美術館や文化機関との友好関係を築きながら、各国の優れた芸術を紹介する海外文化交流特別展を企画・開催しています。収蔵品は日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど約3万点に及び、とりわけルネサンス、バロック、ロココ、ロマン主義、印象派、現代にいたる西洋絵画500年の流れを一望できる油彩画コレクションと、写真の誕生から現代までの写真史を概観できる写真コレクションは国内有数のコレクションとして知られています。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 子ども文化関連の資料を収蔵。子ども浮世絵は2,135点を公開している。キーワードやカテゴリで検索可。

  • 絵本と児童書の情報サイト。多種多様な兎の絵本や一般書籍を検索することができる。

  • インターネット動物園 (動物図鑑)。検索するとニホンノウサギ、トウホクノウサギ、イエウサギ等について知ることができる。

参考文献

  1. 日立デジタル平凡社,平凡社
  2. 棚橋正博 著,青裳堂書店