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火焰型土器 / 東京国立博物館所蔵

縄文土器

主に縄文時代に使われた土器を指す。北海道から沖縄にかけて分布し、地域や時代ごとに多様な様式があった。

縄文時代とそれ以前の時代を画する象徴的な技術革新のひとつが、「縄文土器」と呼ばれる土器の使用である。

約1万2000年~1万5000年前、作られるようになった縄文土器は、土鍋として使われ始めた。森林の植物相の変化に伴い、植物質食糧を利用する頻度が高まったため、木の実や根菜類の灰汁抜きや調理など煮炊きの必要性から考案されたものと考えられている。また、貯蔵用としても活用された。

後に、縄文土器を見出したのは、明治時代に日本で研究していたエドワード・シルベスター・モースだった。大森貝塚(東京都)を発掘調査していたモースは、縄文土器を「cord marked pottery」と報告し、「索文土器」などと訳されたが「縄文土器」の呼称が定着した。

縄文土器の特徴は、撚り紐を土器の表面で転がしてつけた文様にあるが、初期は実用性を重視した簡素なものが多い。時代が下るにつれ装飾性が高まり、その極致ともいえるのが、中期に東日本で作られた火焔型土器だ。炎を思わせる口縁部など独特のデザインは実用を目的としたものではなく、祭祀用の土器だったという指摘もある。この火焔型土器は美術史から見ても革新的で、1970年大阪万博のシンボル「太陽の塔」などで有名な岡本太郎にも影響を与えた。

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大田区立郷土博物館2010/10/102010/11/14

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  • 我が国の人文系の総合博物館として、日本を中心に、アジア諸地域にわたる文化財について収集、保存、展示等を行っている。重要文化財である「人形装飾付異形注口土器」を始め、複数の縄文土器を所蔵・展示している。

  • 日本の歴史と文化について総合的に研究・展示する歴史民俗博物館で、大学共同利用機関法人人間文化研究機構を構成する6機関のひとつ。展示では、日本最古の土器に焦点を当てているほか、当時の人びとの日々の生活誌はもちろん、死生観などの精神文化についても、日本最大級の大型石棒(実物)や、100体もの遺体を埋葬した墓の実大模型などによって大胆に復元を試みている。

  • 笹山遺跡(新潟県十日町市)出土の国宝・ 深鉢形土器(火焔型土器)を始め、複数の土器を収集・展示している。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 文化庁の「日本遺産」に認定された火焔型土器のページ。リンク先は縄文文化と土器の関係についての紹介ページ。岡本太郎と縄文土器の関係について触れたページもある。

  • モース博士により発掘された大森貝塚の標本資料の多くは、東京大学総合研究博物館人類先史部門に収蔵されている。土器の図版・写真付きの標本データを一覧で見られる。

参考文献