洛中洛外図
京都の市中と郊外をふかん的に描いた絵画。
京都市中と郊外の風景をふかん的な視点から描いた絵画。100点ほどが現存する。その成立は室町時代後期のことで、貴族・三条西実隆の『実隆公記』永正3年(1506)12月22日の条に初見の際の様子が「甚だ珍重に値する内容である」と、驚きをもって記されている。
洛中洛外図は六曲一双の屏風の体裁を取るのが一般的で、右隻に鴨川以東の東山付近を背景に洛中を、左隻に北山から西山を背景とした洛中の風景を描いている。当時のランドマークがふんだんに描かれると共に、制作時期によって建造物が変化するため、京都の変遷を読み解く史料ともなっている。
現存最古の作例とされるのが、国立歴史民俗博物館に所蔵される『歴博甲本』で、大永5年(1525)竣工の足利将軍邸「柳の御所」の他、天文5年(1536)の法華の乱で焼失した誓願寺、六角堂などが描かれており、16世紀前期の成立と考えられている。
戦国時代までは花鳥画に並ぶ主要な主題であったが、江戸時代に入って京都の政治的重要性が失われる中、狩野派がこの分野から手を引くと、無名の町絵師たちが遊里や芝居小屋の享楽的な様子を好んで描くようになっていった。
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| タイトル | 主催者 | 会場 | 開始 | 終了 |
|---|---|---|---|---|
| 国立歴史民俗博物館 | 2005/10/25 | 2005/11/6 | ||
| 京都国立博物館 | 2007/7/4 | 2007/7/29 | ||
| 岐阜市歴史博物館 | 2010/10/22 | 2010/11/23 | ||
| 東京国立博物館 | 2013/10/8 | 2013/12/1 | ||
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京都市東山区に所在。17世紀半ば頃の製作と思われる、林原美術館本(池田本)の系統に属する版を所蔵。二条城が左隻の中心景観となる第二期の定型に属し、しかもそのうち最も早い作例も所蔵。
東京都台東区に所在。住吉具慶(すみよしぐけい)による版を所蔵。前半に春夏の市中を,後半に秋冬の郊外の風景を細密な筆致で描いている。また、17世紀に作られた舟木本も所蔵している。
福岡県太宰府市に所在。およそ寛永年間の京都の景観を描いたものと思われる洛中洛外図屏風を所蔵。
千葉県佐倉市に所在。重要文化財『洛中洛外図屏風(歴博甲本)』を始め、洛中洛外図屏風が複数所蔵されている。
国宝「上杉本洛中洛外図屏風」を常設展示している。
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重要文化財「洛中洛外図屏風(歴博甲本)」を始め、国立歴史民俗博物館収蔵の洛中洛外図6点を閲覧できる。
参考文献
- 狩野博幸, 並木誠士, 今橋理子 監修,河出書房新社
- 狩野博幸 著,金井杜道 撮影,花林舎 編,青幻舎
- 国立歴史民俗博物館, 国文学研究資料館 編,人間文化研究機構
