前方後円墳
古墳時代に築造された円形の墳丘に方形の突出部が付加されている墓。大王や全国各地の首長が築造、政治的なネットワークが広がっていたとされる。
3世紀半ば頃の大和地方(現在の奈良県)を中心に登場し、円形の墳丘の一側に長方形台状の墳丘を付加した形状を取る古墳が前方後円墳である。江戸時代の学者、蒲生君平が名付けた。
陵墓(天皇陵)を特定するために各地の古墳を調査した蒲生君平が、『山陵志』の中で、古墳の墳形について「必象宮車而使前方後円」と記述したことに由来する。
前方後円墳の分布は畿内を中心に、北海道と沖縄、東北の一部を除く日本列島のほぼ全域に及ぶ。特異な形状については、弥生時代後期に出現した首長が葬られた弥生墳丘墓の突出部が前方部として発達したという説、弥生時代末期に纏向遺跡(奈良県桜井市)などで盛んに作られた帆立貝型墳墓が源流という説など諸説あるが、明確な答えは出ていない。
3世紀半ば以降、前方後円墳は各地で築造されるようになり、大和地方の政治勢力を中枢とする政治的ネットワークが全国に広がっていたことを示すといわれている。
このネットワークは、前方後円墳の築造、三角縁神獣鏡、鉄器などの副葬品をセットとする祭祀を介していることが特徴で、その最盛期には世界最大級の墳墓である大仙陵古墳(大阪府堺市)が築造された。
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| タイトル | 主催者 | 会場 | 開始 | 終了 |
|---|---|---|---|---|
| 神戸市立博物館 | 2001/2/7 | 2001/3/25 | ||
| 大阪府立近つ飛鳥博物館 | 2010/10/2 | 2010/12/5 | ||
| 大阪府立近つ飛鳥博物館 | 2010/4/24 | 2010/6/27 | ||
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日本の歴史と文化について総合的に研究・展示する歴史民俗博物館で、大学共同利用機関法人人間文化研究機構を構成する6機関のひとつ。展示では、アジア諸地域との交流から生まれた古墳社会の姿を、王と人びとの暮らしや技術、列島南北の様子などに力点を置き、最新資料を基に解説している。
特別史跡・埼玉古墳群を整備したさきたま古墳公園(埼玉県行田市)にある博物館。前方後円墳の稲荷山古墳から出土した金錯銘鉄剣(国宝)等を展示している。
千葉県木更津市にある博物館で、国史跡・金鈴塚古墳(千葉県木更津市)の出土品(重要文化財)等を収集・展示している。
長野県千曲市にある博物館で、森将軍塚古墳(前方後円墳)を始めとする国史跡・埴科古墳群の出土品等を収集・展示している。
奈良県橿原市にある博物館で、国史跡である桜井茶臼山古墳(奈良県桜井市)や島の山古墳(奈良県川西町)等の前方後円墳を始めとする奈良県内の古墳・遺跡の貴重な出土品を収集・展示している。
和歌山県和歌山市にある博物館で、特別史跡「岩橋(いわせ)千塚古墳群」の保全と公開を目的として設置された。国の重要文化財に指定された大日山35号墳(前方後円墳)の出土品等を展示している。
大阪府堺市にある博物館で、日本最大の前方後円墳である大仙陵古墳を始めとする百舌鳥古墳群の出土品等を展示している。
宮崎県西都市にある博物館で、特別史跡である西都原古墳群の出土品を収集・保存・展示している。西都原古墳群は前方後円墳31基を含む319基の古墳で構成されている。
奈良女子大学古代学学術センターが運用する「奈良盆地歴史地理データベース」の1つ。奈良盆地とその周辺の前方後円墳・前方後方墳について、位置や形状、出土品等を地図上で検索することができる、
奈良文化財研究所が運用しているデータベース。全国の埋蔵文化財の発掘調査報告書を全文電子化して、インターネット上で検索・閲覧することができる。
