西行桜
室町時代の能役者・世阿弥によって作られた能の曲目。桜の精に「老体の幽玄」を見る
能の曲名で、三番目物(正式な五番立ての能を演じる際、三番目に上演される曲目)。室町時代の作で、作者は世阿弥。大勢の花見客によって閑居の楽しみを妨げられた西行(能ではワキ。脇役)は、それが桜の花の咎(とが)であると歌に詠む。しかし桜の精の老人(能ではシテ。主人公)が現れ、西行の歌に反論して京都の桜の名所について語り、閑雅に舞を舞って夜明けとともに消え去るという内容。『山家集(さんかしゅう)』に見える西行の和歌「花見にとむれつつ人の来るのみぞ あたらさくらの咎にはありける」にヒントを得て、「老体の幽玄」を桜の精に仮託して表現した作品とされる。また、江戸時代後期の地歌の一つである菊崎検校左一作曲のものをも指す。
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東京都渋谷区に所在。『西行桜』に関わる史資料を所蔵しています。
日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。
国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。なお、「国立国会図書館 歴史的音源」では、謡曲『西行桜』を聴くことができます(館内限定公開)。
独立行政法人国立公文書館は、国の行政機関などから移管を受けた歴史資料として重要な公文書等を保存管理しています。当館は、その保存実務から一般利用まで広く事業を行うことにより、歴史資料として重要な公文書等の適切な保存と利用を図ることを目的とした施設です。
「エンパク」の名で親しまれる早稲田大学坪内博士記念演劇博物館は、1928(昭和3)年10月、坪内逍遥博士が古稀の齢(70歳)に達したのと、その半生を傾倒した「シェークスピヤ全集」全40巻の翻訳が完成したのを記念して、各界有志の協賛により設立されました。以来、アジアで唯一の/世界で有数の演劇専門総合博物館として、日本国内のみならず、世界各地の演劇・映像関連資料の収集につとめてきました。およそ100万点にもおよぶ膨大なコレクションは、90年にわたり培われた”演劇の歴史”そのものといえるでしょう。演劇人・映画人ばかりでなく、文学・歴史・服飾・建築をはじめ、様々な分野の方々の研究に貢献しています。
1998年に設立したアート・リサーチセンター(ARC)は、私たち人類が持つ文化を後世に伝達するために、芸術、芸能、技術、技能を中心とした有形・無形の人間文化の所産を、歴史的、社会的観点から研究・分析し、記録・整理・保存・発信することを目的としています。ARCが有する日本文化資源の膨大なデータベースの利用を国内外の共同研究者に開放するとともに、これまでに蓄積してきたデジタル・アーカイブ技術やデータベース管理技術を研究プロジェクト活動の基盤として提供し、情報アーカイブ・知識循環型共同研究を推進しています。こうした取組を通して、デジタル・ヒューマニティーズ分野の“世界水準の研究拠点形成”を目指しています。
ジャパンサーチの外で調べる
日本芸術文化振興会が運営するサイト「文化デジタルライブラリー」より。『西行桜』のあらすじと解説を紹介している。
観世銕之丞家を中心とした演能団体「銕仙会(てっせんかい)」」のHPに載る「能楽事典」より。登場人物、ストーリーと舞台の流れ、舞台写真などを紹介している。
一般財団法人・観世文庫が運営するサイト「KANZE.net」より。『西行桜』についての検索も可能。
参考文献
- 「西行桜」の項
- 「西行桜」の項
- 「西行桜」の項
