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古代文明期には犂農業の発達に貢献。日本で4〜5世紀以降、家畜として定着する

偶蹄目ウシ科の哺乳類。新石器時代初期に西アジアで家畜化され、紀元前3000年前後に成立した古代オリエント文明においては犂農業の発達に貢献する。日本では縄文・弥生期の貝塚から遺骨が出土しているが、家畜として定着するのは朝鮮半島から飼養技術がもたらされた4~5世紀以降と見られている。『続日本紀』には和銅6年(713)に山背国(現在の京都府南部)に乳牛戸五〇戸をおいたとする記録があり、天平13年(741)の聖武天皇の詔には「馬牛は人に代わり、勤労して人を養う」という記述も残る。平安時代には貴人の乗り物である牛車に用いられたほか、宮中の医薬を司った典薬寮の別所として京都に乳牛院が置かれた。弘仁6年(815)に編纂された古代氏族の系譜書『新撰姓氏録』には典薬寮に乳長上(ちちのおさのかみ)という役職を与えられた人物がおり、その先祖は孝徳天皇に牛乳を献じて和薬使主(やまとのくすしのおみ)の姓を賜ったことが記録されている。

一方、鎌倉~江戸時代中期までは乳製品を利用した記録は見当たらない。仏教の殺生戒の影響などから日本人の間では長く肉食も忌避され、明治時代を迎えるまで牛は農耕、運搬に使役されることが主だった。近畿、中国、四国地方には牛神信仰が見られるほか、農家の年中行事として旧暦6月30日の夏越の日(祓いの行事)には牛を海や川に入れて休ませる地域が現在も残っている。 


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  • 国立民族学博物館(みんぱく)は、世界最大級の博物館機能と大学院教育の機能を備えた、文化人類学・民族学の研究所として世界で唯一の存在です。

  • 岩手県奥州市にある牛をテーマにした博物館。牛の標本や資料を展示する。

ジャパンサーチの外で探す

  • 酪農学園大学監修。乳製品のレシピ集や公開講座の動画、世界の乳文化特集、農林水産省の統計サイトなど、酪農に関する様々な情報を発信している。

  • 公益社団法人中央畜産会が運営し、農家の生活や、牛・豚・鶏などの畜産動物について飼育法などを解説する。

  • 食品メーカー「日本ハム」のホームページ。「牛肉の基礎知識」として品種・部位について解説する。

参考文献

  1. 遠藤秀紀 著,東京大学出版会
  2. 篠田知和基 著,八坂書房
  3. 鈴木棠三 [著],KADOKAWA
  4. 井本英一 著,法政大学出版局
  5. 鄭高詠 著,白帝社