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軍事用、移動用など、古くから日本人の生活とともにあった動物

奇蹄目ウマ科の哺乳類。ウマ類は5000万年前に北アメリカに出現したが、第四紀(260万年前~現代)の初めにアジア大陸に渡り、旧世界で現在のウマ類へ進化した。ロバ類、シマウマ類を除く狭義のウマ類のうち、現生の真の野生種はモウコノウマ(プルジェワリスキーウマ)だけである。家畜のウマはモウコノウマの1亜種を飼いならしたもので、イラン高原、西トルキスタンなどで前3000年代頃に家畜化されたと考えられる。大きさや形の違う200ほどの品種がある。肩高は1.2~1.8mで、多くは1.5mほど。頭頂部から肩までに長毛のたてがみがあり、蹄(ひづめ)は大きく頑丈である。性質はおとなしく、乗用、運搬用、農耕用などに使われ、特に交通や機械の発達していなかった昔は、最も重要な家畜の一つであった。肉はさくら肉といって食用にされ、骨、皮も利用される。

日本で古くから飼育されてきたものには、道産子(どさんこ)の名で知られる北海道和種、木曽馬や宮崎県都井岬の御崎馬(みさきうま)や対州馬(たいしゅうば)など7種がある。明治以降にはさまざまな品種が輸入された。比較的小柄で、乗馬用や競走用とされるアラブ種やサラブレッド種、乗用馬よりは頑丈で、軽い車を引くのに適するアングロノルマン種やハクニーホース種、大型かつきわめて頑丈で力が強く、荷車や重いすきを引くのに使うペルシュロン種などである。

洋の東西を問わず、馬は戦車や騎馬など、軍事用に使われてきた。日本でも大和朝廷は東国に牧をつくり、馬が朝廷に献ぜられる8月には駒牽の儀式が行われた。しかし、日本では軍事用、移動用での用途が重視され、車両の牽引や耕作器具を引かせるための利用は発達しなかった。軍隊の移動や武将の騎乗を目的に育成され、駅を設けて馬を常備する(駅伝制)など、通信・連絡のための利用がこれに次ぐ。牛に比べて暑さに弱いため、西日本では耕作用など動力源としての利用は牛が中心となり、馬を用いたのは、寒冷な東国であった。

古くから、馬は神霊の乗り物とされ、神社に奉納する習俗があったが、馬を奉納できない階層が板絵として収めたのが絵馬の起源とする説がある。また馬を競走させて豊作を祈ったり、吉凶を占ったりした。飼い馬が死ぬと馬頭観音として祀(まつ)られた。白馬は神聖なものとして神祭に供せられ、貴人の乗用となった。白馬を「あおうま」と言うのは、正月7日に天皇が馬を見る白馬節会(あおうまのせちえ)に由来する。白馬とは、白または葦毛の馬で、もとは「青馬」と書いていたが、後に「白馬」と書き改めた。古来名馬に関わる話は多く、『平家物語』の宇治川の先陣争いに出てくる池月と磨墨は著名である。


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  • 尻屋崎周辺で放牧されている。雪の中佇む姿が有名。

  • 野生化した御崎馬を見ることができる。御崎馬の歴史などが学べる「うまの館」がある。

  • 木曽馬が放牧されている。馬車で場内を周ることができる。

  • 福島県相馬市で毎年7月末の土・日・月曜日に行われる三つの妙見社の祭礼で、国指定重要無形民俗文化財に登録されている。古式競馬、甲冑競馬、野馬懸などを見ることができる。

  • 国立国会図書館は、国会に属する唯一の国立の図書館です。国内外の資料・情報を広く収集・保存して、知識・文化の基盤となり、国会の活動を補佐するとともに、行政・司法及び国民に図書館サービスを提供しています。                                             

  • 日本と東洋の文化財を守り伝える中心拠点としての役割を担う我が国の総合的な博物館です。

  • 東京富士美術館は、1983年11月3日に東京西郊の学園都市・八王子にオープンしました。「世界市民を育む美術館」をモットーに、世界31カ国・1地域の美術館や文化機関との友好関係を築きながら、各国の優れた芸術を紹介する海外文化交流特別展を企画・開催しています。収蔵品は日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど約3万点に及び、とりわけルネサンス、バロック、ロココ、ロマン主義、印象派、現代にいたる西洋絵画500年の流れを一望できる油彩画コレクションと、写真の誕生から現代までの写真史を概観できる写真コレクションは国内有数のコレクションとして知られています。

  • 仏教美術及び奈良を中心として守り伝えられてきた文化財を取り扱う博物館です。

  • 平安時代から江戸時代の京都文化を中心とした文化財を取り扱う地域に根ざした博物館です。

ジャパンサーチの外で調べる

  • 「桑島流秘伝馬医巻物」や「馬医醍醐」など貴重書が見られる。

  • 現役から引退した馬や牧場の情報などを調べることができる。

参考文献

  1. 日立デジタル平凡社,平凡社