虎
勇猛無類なアジア原産の猛獣。室町時代以降、画題としても好まれた
食肉目ネコ科の哺乳類。アジア特産の猛獣で体長は2m前後あり、ライオンと並んでもっとも大きなネコ科の動物である。数十万年前と推定される虎の化石がロシアや中国で出土していることからアジア北部の寒帯に発生し、次第に南下したものと考えられている。マレーシアやインドネシアなど東南アジアの熱帯から亜熱帯、またインドなどの中央アジアまで生息域を広げるが、近年の乱獲や環境破壊によって現在絶滅が危惧されており、世界自然保護基金(WWF)のデータによると、現存する個体数は3000頭余りと推定される。
勇猛無類の虎は古くから信仰や伝説の対象ともなり、中国では古代より伝わる四神の一つに白虎が挙げられた。虎が生息しない日本でも、飛鳥時代に築造された高松塚古墳内の壁画に四神が描かれ、また『日本書紀』や『万葉集』にも虎についての記述があり、大陸からもたらされる文献や毛皮、絵画などの文物によって早くから姿形が伝えられていた。室町時代後期の絵画作品には「竜虎」「竹に虎」という組み合わせがよく見られ、東山文化の成立に重要な役割を果たした相阿弥の弟子である単庵智伝(たんあんちでん)筆の屛風絵、国宝「紙本墨画竜虎図」が現存最古の竜虎図屏風として伝わる。雪村や長谷川等伯らも同様の画題に取り組み、江戸期では狩野探幽や円山応挙の虎図が特に知られる。
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京都府京都市に所在。寛永16(1639)年に西本願寺境内に設置された「学寮」に始まる龍谷大学の図書館として、明暦元年(1655)頃には、資料の収集・提供という図書館機能が展開され始めたと伝承される。「六韜」を所蔵。
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世界自然保護基金(WWF)内の特設サイト。トラの生態や種類、各国の保護活動など、絶滅の危機にあるトラに関するさまざまな情報を掲載する。
兵庫県姫路市に所在。2009年末に開催された「日本一の虎玩具展」の特設サイトで、虎玩具収集家の長尾善三氏のコレクションを中心に、展覧会に出品された虎の郷土玩具の一部を紹介する。
参考文献
- 小林責, 西哲生, 羽田昶 著,筑摩書房
- 井本英一 著,法政大学出版局
- 鄭高詠 著,白帝社
- 鈴木棠三 [著],KADOKAWA
- 平凡社
- 小原秀雄 [ほか]編著,講談社
