海景(「マネ、30点のオリジナル・エッチング集」より) Seascape (Portfolio of 30 Original Etchings by Édouard Manet)かいけい(「まね、30てんのおりじなる・えっちんぐしゅう」より)
解説
マネにとって海景画は、主要画題の一つともとなっている。本作は、1864年に描かれた《ブーローニュ沖に停泊するキアサージ号》(メトロポリタン美術館蔵)と68年の《蒸気船、イルカのいる海景》(フィラデルフィア美術館蔵)の双方の油彩画のイメージを組み合わせて構想されたと考えられる。その証拠に、左側の船は前者に描かれた船を反転させたシルエットをしており、中央下に顔を出したイルカは、後者のイルカのイメージを重ねていると見られる。海面の反射による微妙な色の階調も、タッチの密度に変化をつけ、見事に表現しており、マネの光に対する繊細な意識を垣間見ることができる。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09