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出雲松江(曇り日)(「旅みやげ第三集」より) Cloudy Day in Matsue, Izumo, from "Souvenirs of Travel, Third Series"いずもまつえ くもりび たびみやげだいさんしゅう より

解説

大正12年(1923)9月1日に発生した関東大震災で被災した巴水は、それまで描き貯めてきた190冊近くともいわれる写生帖や家財を焼失してしまう。そんな失意の巴水を励まし、再び絵筆を握らせ、日本全国を巡る写生の旅に送り出したのは、自らも被災していた版元の渡邊庄三郎だった。この写生旅行は102日間に及び、以後の巴水の画風の転機ともなった。「旅みやげ第三集」は、写生旅行の成果を発表した最初のシリーズともなった。画風は震災前と比べてより写実的になり、全体的に明るく鮮やかな色調へと変化して行く。ここに描かれている松江は、宍道湖の東岸にある松江城の城下町で、堀を中心に街中を水路が縦横に走り、水の都とも呼ばれている。巴水はこの年の12月に松江を訪れ、同じ構図で「曇り日」「おぼろ月」「三日月」と題した3つの作品を制作した。ここでは、冬の曇り空を背景に、印象的な土蔵の白壁が描き出されている。建ち並ぶ白壁が、緩やかに流れる川面に反射して美しい。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

東京富士美術館収蔵品データベース

日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。

2026/01/09