長崎金屋町(「日本風景選集」より) Kanaya-machi, Nagasaki, from "Selection of Scenes of Japan"ながさきかなやまち にほんふうけいせんしゅう より
解説
大正11年(1922)年の春、巴水は次回作の取材のために九州方面へ旅行し、そこから広島、岡山、神戸、大阪、京都と巡る大旅行を敢行した。この旅行の成果として出版されたのが「日本風景選集」のシリーズで、全36図で完結という大作となった。しかしこのシリーズの32図目を制作後、関東大震災の発生により、版元である渡邊版画店は焼失し、巴水もこれまでの画業の成果である写生帖を全て失ってしまい、刊行は中断される。その後、巴水の102日間に及ぶ写生旅行を経て、その新たなスケッチをもとに、このシリーズは、大正15年(1926)に完結した。この作品は震災前に刊行された1点で、坂の町・長崎の石畳が象徴的に描かれている。その手前には、桜であろうか、花の枝を担いだ女性が、画面に華やかな雰囲気を与えている。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09