解説
「蓬莱山」は中国の伝説上の山で、仙人が住む不老不死の地とされる。中国および日本で古来より描かれてきた伝統的な画題の一つ。溪仙は型にはまらない特異な文人画として知られたが、ここでも空想上の場所である蓬莱山をその自由な画想で描いている。縦長の構図を遠・中・近に分け、遠景には山の中腹に古寺を臨み、中景にはなだらかな野と川の流れ、近景には古寺を目指した行者たちが橋の上で会話をする情景が描かれる。空想上とはいえ、近景の流麗な川の流れや遠景を臨む空間のこなし方には溪仙の現実に即したたしかな技倆を窺える。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09