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解説

欧州から帰国した栖鳳が現地の写生を基に、3ヶ月後の第7回新古美術品展へ出品したセピア調の《獅子》(所蔵先不明)に連なる作品。同作は「金獅子」と呼ばれて注目された。金地の一双屏風に大胆な空間をとり、力強い墨筆で椰子の木を配する。その木間を悠然と進む獅子の姿は、鬣から足の先の毛並みに至るまで精確に描写され、観る者を驚かすほどの迫真性がある。外遊の直後に描かれた獅子の屏風作品は本作以外に現在7点が確認できる。本作は他の例に比べ、獅子の着色が強く、セピア色とは言い切れないものがある。逆に着彩と墨色が互いに強め合う効果を狙っているかのようだ。いずれにせよ、栖鳳が欧州から持ち帰ってきた驚きと感動が結実した記念碑的な作品の一つといえる。

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東京富士美術館収蔵品データベース

日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。

2026/01/09