解説
深山幽谷の蜀の桟道を見事に描きあげている。岩山を描いた厳格な墨線に文晁が取り入れた北宗画的な特徴を見ることができる。山道を行く人馬の周囲には群青、緑青、代赭などで彩られた木々が配置され、堅調な画面に温かみを加えている。この年、文晁は還暦を迎えるが、画面に退廃的な要素は見つからず、むしろ充溢した気力を窺わせる。世に乱作期と酷評された「烏文晁」の時期に当たるが、その評価を払拭する渾身の一作といえよう。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09