解説
この硯箱は方形、四隅の丸い被せ蓋造りで、甲が盛り上がった形をもつ。蓋表は、黒漆塗りに、葡萄を切金で、葉を金蒔絵で施している。左上方から斜め下方へ向かう葡萄図は、絵画的な自由さを失わず、見事に意匠化されている。蓋裏は、鉛の金貝であらわした月が、芒の群れとともに表現され、散らされた梨子地の蒔絵を背景にして秋の詩情を奏でている。武蔵野図の絵画世界を硯箱という工芸品に凝縮したような作品である。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09