解説
本図のように竪絵2枚の構図の掛物絵は文化年間中期に英山が好んで使用した形状で、一種のブームを呼んだ。女性は遊女であろう。髪を櫛や簪、笄で飾り、豪華な着物をまとい前帯を結んでいる。柱にもたれかかるように身体をくれらせて立ち、口には文の切れ端であろうか紙片を咥え、むさぼるように文に目を通している。英山は着物に多くの菊の図柄を取り入れたことで知られるが、この女性の着物にも菊文様があしらわれている。裾の間から見える何気ない足の仕草が、この女性の心の動きを想像させて楽しい。英山59歳の頃の作。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09