解説
ミケーレ・ゴルディジャーニは、裕福な家に育ったが、小遣いを稼ぐためにタバコ屋の看板描きや、市場での女中や主婦相手の似顔絵描きをはじめ、後の肖像画家としての訓練をしていった。1856年には、上流階級の注文を受けるようになる。さらに1861年、フィレンツェで開催されたイタリア博覧会では、イタリア王ヴィットリア・エマヌエルの肖像が好評を得て、肖像画家として最高の名誉と栄光と富を獲得した。本作は、ミケーレの名声が頂点を迎えた時期に描かれたもの。貴族、政治家、音楽家、俳優など、多くの国の上流階級の人々から注文が相継いだ。素早く仕事を片づけるために写真を用いていたが、実物をそのままに写し出す写真とは違い、彼は実物の欠点を弱め、より気品高く描くことに努めた。その作品からは、一瞬の心の動きを捉え、そこに一筋の表情の美しさを見い出し、表現することができた彼の才能をうかがい知ることができる。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09