解説
同世代の宮廷画家イアサント・リゴーが王侯貴族の肖像画を手がけたのに対し、ラルジリエールは役人や富裕な市民階級の人々からの注文を受けて仕事をした。本作で描かれた女性もそうした富裕層の一人であったと考えられる。褐色の色調で簡略化された背景に、ショールの赤や唇と頬の紅の色彩が華やかさを添えている。本作のような軽妙な女性肖像画のもつ優美で女性らしい雰囲気は、ロココ絵画の到来を予告している。彼女のドレスは、17世紀末頃に流行していたローブと見られ、同じく当時流行していた、額に巻き毛を遊ばせる特徴的な髪型をしている。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09