アンリ4世、宰相シュリー、愛妾ガブリエル・デストレ Henri the Fourth, Sully and Gabrielle d’Estréesあんり4せい、さいしょうしゅりー、あいしょうがぶりえる・ですとれ
解説
ブルボン朝初代の国王アンリ4世と愛妾ガブリエル・デストレ、そしてアンリ4世が信頼を寄せていた宰相シュリーを描いている。本作では、アンリ4世はシュリーを従者として扱うガブリエル・デストレの言動に憤慨し、シュリーに手を置いて彼を擁護している。王はガブリエルに「あなたのような愛人は10人見つけられるが、彼のような従者は一人しか見つからないだろう」と咎めている。ガブリエルは胸に片手を当てて座り、王の言葉に深く自尊心を傷つけられ、今にも気を失いそうだ。本作には、拒絶というテーマが描かれている。フラゴナールは、王の身振りや、高いレースの飾り襟によって王の顔の表情をより尊大に表現し、ガブリエルを打ちのめす彼の辛辣さを巧みに表現している。茫然自失したガブリエルの姿は低い位置に置かれており、演劇的な描写となっている。1814年のブルボン家の復権に伴い、アンリ4世(1553-1610年)の肖像は特に人気を博した。本作は、フラゴナールが1819年のサロンに出品した『シュリーとガブリエル・デストレ』(パリ、個人蔵)の習作であると考えられている(この作品は後に『ガブリエル・デストレ』、『シュリー』、『アンリ4世』と、それぞれの肖像画として分割された)。また、本作とごくわずかに異なるもう一つのバージョンも存在する(所在不明)。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/01/09