解説
本作は、寛政6年(1794)5月に桐座で上演された「敵討乗合話」の中に登場する松下造酒之進を描いている。この話は造酒之進が、同じく写楽が《三代目市川高麗蔵の志賀大七》として描いた志賀大七に討たれてしまい、その後、造酒之進の娘宮城野としのぶの姉妹が商人の肴屋五郎兵衛の力も借り、大七に仇討ちを果たすというもの。写楽はこの宮城野としのぶ、五郎兵衛に加え、脇役として登場する「ぼうだら長左衛門」と「船宿かな川やの権」の2人も1枚の錦絵に表している。本作では、討たれる側である造酒之進がみせる、やや猫背気味で気弱そうなその風貌を見事に捉えている。
収録されているデータベース
東京富士美術館収蔵品データベース
日本・東洋・西洋の各国、各時代の絵画・版画・写真・彫刻・陶磁・漆工・武具・刀剣・メダルなど様々なジャンルの作品約30,000点の内、約2,000点を掲載。
最終更新日
2026/04/29