解説
文殊菩薩は、智慧をつかさどる菩薩、また、普賢菩薩は、一切諸仏の理法(教え)と行願(衆生の救済や自らの悟りなどの誓願とそのための実践修行)を代表する菩薩で、ともに釈迦如来の一生補処(つぎに如来になることが約束されている)菩薩として篤く信仰され、古来、釈迦如来の脇侍として、三尊形式の仏画・仏像につくられた。本図は、ともに白雲に乗って斜め向きに進む構図に描かれる。仏菩薩が信仰者の前に姿を現す影現・影向などと呼ばれる図様と考えられる。文殊菩薩は、獅子の背上の蓮華座に坐して経巻を開いて読誦する姿、また普賢菩薩は、白象の上の蓮華座に坐して両手で如意を持つ。獅子や白象のうずくまった形や描法・筆致などに中国の宋元画の影響が見られるところから、禅宗系統の絵仏師による作と思われる。
収録されているデータベース
Keio Object Hub
慶應義塾には、160年を越える歴史の中で集積された多様な領域にわたる文化財コレクションがあります。これらのコレクションは、図書館、研究所にとどまらず、学部や一貫教育校など学内のさまざまな場所で収蔵・活用され、専門性を反映した豊かなコレクション・データベースが編まれてきました。 Keio Object Hubは、これらのデータベースを連携させ、展覧会や講演会など、学内で展開する文化関連活動と結びつけ...
最終更新日
2022/07/03