解説
17世紀のころには、城郭や書院造など、大きな建築物が次々に建てられていた。その床の棚飾には、書をかいた巻物が迎えられた。本阿弥光悦〈ほんあみこうえつ・1558-1637〉は、刀剣の家に生まれたが、とりわけ能書であった。好んで、巻物に揮毫の筆をとった。これはそうした巻物の一部分。雲母を粉末にした顔料で、木版であらわした竹の模様を印刷している。薄・草花・松・鶴・蝶など、さまざまな大柄な図柄が連続する。その上に、リズミカル、かつダイナミックな筆を展開している。光悦の真面目(しんめんもく)を発揮するもの。「ちりぬればにほひばかりをむめ(梅)のはな有とや袖にはる風ぞ吹」(『新古今集』巻第一・春)が書かれている。
収録されているデータベース
Keio Object Hub
慶應義塾には、160年を越える歴史の中で集積された多様な領域にわたる文化財コレクションがあります。これらのコレクションは、図書館、研究所にとどまらず、学部や一貫教育校など学内のさまざまな場所で収蔵・活用され、専門性を反映した豊かなコレクション・データベースが編まれてきました。 Keio Object Hubは、これらのデータベースを連携させ、展覧会や講演会など、学内で展開する文化関連活動と結びつけ...
最終更新日
2022/09/20