解説
本例は高さが134.7㎝、重さが45.47㎏と、現存する日本の銅鐸としては最大です。近畿を中心に分布する大型で優美な銅鐸は近畿式銅鐸とも呼ばれ、銅鐸としては一番新しい段階(突線鈕式)のものです。これらは古墳出現前夜には地中に埋納され、祭器としての役割を終えました。
銅鐸(どうたく)は、青銅でつくられたカネです。紀元前3世紀頃に、中国や朝鮮半島から、日本に伝わりました。青銅とは、主に銅と錫(すず)の合金です。この銅鐸も、いまは錆(さび)に覆われ青緑色になっていますが、つくられた当時は金色に光り輝いていました。初期の銅鐸は、高さ数十センチの小さなもので、吊り手に紐(ひも)を通して使ったと考えられています。その内側には木や動物の角などでつくった舌(ぜつ)を吊るし、振って鳴らしていました。そのため内側には舌があたった痕(あと)が確認できるものもあります。しかし銅鐸は、時代が降るにつれて大型になり、それと同時に装飾性を増して、鳴り物としての機能を失っていきます。このような変化は「聞く銅鐸から見る銅鐸へ」といわれています。
この銅鐸は最も新しい段階のもので、高さが134.7cm、重さが45.47kgと、現存する日本の銅鐸としては最大です。大きくて重い身に対し、吊り手は幅広で薄く作られ、周囲には装飾がついています。実用というよりも、まさに「見る銅鐸」として、儀礼的な力を発揮していたのでしょう。弥生時代が終わりを迎えるころ、銅鐸はその祭りの道具としての役目を終え、地中に埋められたと考えられています。
収録されているデータベース
ColBase
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最終更新日
2026/07/20