縫箔(子方) 白地桐鳳凰芦桜雪持竹肩裾模様 Small Noh Costume (Nuihaku) with Paulownias, Phoenixes, Reeds, Cherry Blossoms, and Snowy Bambooぬいはく こがた しろじきりほうおうあしさくらゆきもちたけかたすそもよう
解説
肩と裾にのみ模様を施した模様を肩裾模様という。また、縫箔とは、刺繡(し・しゅう)と金銀の箔や泥で模様を施した衣装のことである。唐織が発達する安土桃山時代までは、能では肩裾の縫箔を表着として使用するこことが多かったことが、絵画資料などからうかがえる。(150714_h09)
縫箔とは女性役の能装束です。「縫」とは刺繍のこと、「箔」とは金銀箔を摺り付けて模様を表すことをさします。そのような技法で、内部を埋めつくすように模様が表わされています。
1つめの見どころは、模様の配置です。肩と裾の部分にのみデザインがあり、胴の部分はあいています。これを「肩裾模様」といい、安土桃山時代の小袖の特徴です。
2つめの見どころは、左右の模様の違いです。一見、左右対称のデザインに見えますが、実は右半分と左半分で、モチーフが違います。これを「片身替り」と言い、右半分には吉祥文様である鳳凰や、鳳凰がすむといわれる桐の花、左半分には芦、桜、雪の積もった竹など四季の草花を配するのが決まりごとでした。
3つめに、刺繍部分の絹糸のふんわりとした質感にも注目してください。糸を少し浮かせたり、ゆるめに使うことで、当時、中国から輸入され高級品であった絹糸の柔らかな素材感やつややかさを存分に活かしています。
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/07/20