本文に飛ぶ

裲襠 紺地二重蔓牡丹唐草文金襴 "Ryoto" (Bugaku costume), Design of a double-vine peony arabesque in gold brocade on a dark blue groundりょうとう  こんじふたえづるぼたんからくさもんきんらん

解説

これは、舞楽の衣裳です。舞楽とは、舞をともなう雅楽のことで、雅楽とは平安時代以降、宮廷、寺社などで演奏された音楽のことです。
この裲襠(りょうとう)は、首を通して着る長いベストのようなもので、舞楽の中でも、動きの激しい「走舞(はしりまい)」に用いられます。
胴の部分は、繻子(しゅす)というつやのある地に金の糸で、牡丹と唐草の模様が織り出された金襴(きんらん)が使われています。これは、当時の日本にはない、中国・元時代のもの。また、裏地には永和4年(1378年)に奉納されたと書かれており、制作年代がはっきりしているという点でも、大変貴重なものです。
この裲襠の周りの房に注目してください。これは絹糸の房ですが、根元は精練されており、毛先は生糸(きいと)そのままのごわごわとツヤのない状態を残しています。こうして、けものの毛のようなワイルドな質感が表現されているのです。日本の衣服には、動物の毛を用いる習慣がなかったため、毛の質感を工夫してあらわした、元祖フェイクファーといえるでしょう。この荒々しい雰囲気、走舞にぴったりではないでしょうか。

メタデータ

教育

規約に従うことで制限なく利用できる

非商用

規約に従うことで制限なく利用できる

商用

規約に従うことで制限なく利用できる

収録されているデータベース

ColBase

ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。

2026/07/20