太刀(号 今荒波) Blade for a Long Sword ("Tachi"), Named "Ima Aranami"たち(ごう いまあらなみ)
解説
刃の少し根元に寄った部分に強く反りがついた、豪快なかたちの太刀です。この作品は、13世紀に現在の岡山県東南部で栄えた「一文字派(いちもんじは)」という日本刀の流派によってつくられました。この一派の作品には、刀工個人の名前を銘に切ったものと、この作品のように漢字の「一(いち)」の字だけを切ったものなどがあります。一文字派の大きな特徴は、黒くみえる部分と白くみえる部分の境目にある「刃文(はもん)」という光り輝く模様にあります。その刃文は、大小さまざまな大きさの丁字(クローブ)の実をならべたように、複雑なかたちをしています。この太刀は「今荒波(いまあらなみ)」の号がつけられていますが、これは躍動感を感じさせる刃文が荒波を思い起こさせるからなのでしょう。
鎌倉時代の備前@びぜん@国(岡山県)で隆盛した一文字@いちもんじ@派の作刀には、銘@めい@に刀工の名ではなく「一」とだけ切るものがあり、天下一を意味するといわれます。本品はその典型で、力強い刀身に焼入れた、荒波のような華やかな丁子@ちょうじ@の刃文@はもん@から、「今荒波」の号があります。
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/07/20