解説
「摩訶摩耶経(まかまやきょう)」によると、釈迦が入滅したことを聞いた仏母摩耶夫人は、忉利天(とうりてん)から、急いでその場にかけつけたが間に合わず、鉢と錫杖を抱いて泣き崩れた。そのとき釈迦は大神通力をもって棺の蓋を開け、身を起こして母のために無常の理を説き、ふたたび金棺のうちに身を沈めたという。この図は、孔雀の尾のように千百の光明を放って説法する釈迦と、それに対面する摩耶との劇的瞬間を描いたもの。画面いっばいに描き込まれた群衆が、この神変に目をみはり息を呑む光景を描いた壮大な仏画である。多彩な彩色や截金文様(きりかねもんよう)のほか、随所に墨線が躍動し、緊張感あふれる描写となっている。
収録されているデータベース
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最終更新日
2026/07/20