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柱時計美人図 Beautiful Woman and Wall Clockはしらどけいびじんず

解説

行灯の明かりを寄せ、鐘が時を告げるのを止めようとする娘。時計の針が指す亥(い)の刻はそろそろ眠りに着く時刻です。時が来れば別れなければならない男の存在が暗示されているという解釈もあり、祐信らしいふくよかで気品に富んだ描写の中に女性の心情が描き出されています。


 この作品では、行灯(あんどん)の明かりのもとで、娘が時計の分銅の紐を結んでいます。紐の先についた錘(おもり)が動かないように、つまり時計が進まないようにしているようです。時計の針は、そろそろ眠りにつく時刻をさしています。時が来れば帰ってしまう恋人を想う娘の気持ちが伝わってきます。時計のモチーフは浮世絵にも多く登場しますが、単なるインテリアではなく、「誰かと過ごす時間」や「その時間の終わりを惜しむ気持ち」を表すことの多いアイテムでもあります。これは肉筆といわれる、一点ずつ手で描かれた浮世絵です。作者の西川祐信は、京都で活躍した流行絵師で、肉筆画を多く手がけていました。せつない女性の心情に加え、美しく彩色された着物の繊細な文様や、ふくよかで気品のある人物の描写にも注目してください。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

ColBase

ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。

2026/03/30