解説
山間から、画面左に向かって湾曲しながら川が流れています。川面に浮かんだ一艘の舟が向かう先には、人物が橋を渡っています。橋の周辺には紅葉が色づき、秋の景色のようです。こんもりと丸みを帯びた山や、さまざまな筆のタッチを細かく使って描かれた木々は、まるでうごめく生き物のようで、わき上がるような生命力を感じさせます。
タイトルにある「兎道(うじ)」とは、お茶の産地として有名な京都の宇治の古い表記です。画面右下、宇治川がカーブするあたりで木々に囲まれているのが平等院です。「朝暾(ちょうとん)」とは、朝日のこと。秋の朝の、澄んだ空気を感じさせるのどかな風景です。
作者の木米の本名は青木八十八(やそはち)。中国の南宗画の影響を受けた南画家・池大雅を慕っていました。そのせいか、画中の人物が中国風に表現されているのも特徴的です。
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/08/03