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解説

画面全体に金箔を貼りつめた総金地*そうきんじ*に、地面や背景などを一切描かず、大小2組の松と岩のみを描く。画中には室町時代の絵所預*えどころあずかり*土佐光信*とさみつのぶ*筆との極*きわめ*(鑑定)がある。光信筆とは言い難いものの、その活躍期である16世紀やまと絵絵師の手になるものと思われる。


 金箔を貼った地に、2本ずつペアになった大小2組の松の樹と岩が描かれた屏風です。輪郭線を描かずに茶色く塗られた松の幹はS字状にくねりながら伸びています。丸みのある形をした緑の葉叢(はむら)は、松葉を線で描かず、周りの縁の部分をぼかしており、やわらかい印象を与えます。2本の大きい松を画面右下に、小さい松を左上に描き分け、遠近の関係を示しているようです。雲や地面なども描かれておらず、フラットな金地の背景です。
 15世紀の文献には、金の地に花木を描いた屏風が多く登場しますが、この作品はそのようなタイプの屏風の数少ない実例としても貴重なものです。
 画面の左下には、室町時代後期の画家、土佐光信(とさみつのぶ)による作品であるとの鑑定が、江戸時代中期の画家、土佐光起(とさみつおき)によって記されています。光信筆と断定はできませんが、その活躍期である16世紀の絵師によるものと思われます。

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2026/07/20