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柳橋水車図屏風 Bridge with Willow Trees and a Waterwheelりゅうきょうすいしゃずびょうぶ

解説

 川に架(か)かる橋は、華やかな金箔で彩られ、水面には、水車や竹で編んだ蛇籠(じゃかご)が配される。画面の右には月が浮かび、それらのモチーフから、この絵が京都の宇治川に架かる宇治橋を描いていることがわかる。宇治は古来、景勝の地として知られている。    


 左右でセットの屏風です。右と左の屏風にわたって、ゆるやかなカーブを描く橋がかかっています。その周りには柳の木がしなだれかかります。左の屏風の左端には水車と籠が見えます。この籠は蛇籠(じゃかご)といって、護岸などのために籠に石を詰めて用いるものです。よく見ると右の屏風にも籠がみえますが、どれも貝の粉、胡粉を作って盛り上げて籠の網目模様を作っており、金色だけを使いながら立体的な表現をしています。
 柳と橋は、京都の宇治橋を象徴するモチーフ。宇治は月の名所でもありますから、この川はおそらく宇治川でしょう。右の屏風の空には、月が出ています。月に加えて、川面の飛沫も、現在は黒くみえますが、描かれた当初は銀色に輝いていたことでしょう。全体に金色の色調の華やかな景色ですが、人の気配はありません。デザイン化された水や雲、柳の表現もあいまって、どこか夢の中の風景や、無人の舞台装置のようなおもむきもあります。屏風の前に立つと、そのまま画面のこちら側からわたっていけそうな大きさで橋が描かれています。川の流れを受けて回り続ける水車は、終わりない苦しみや輪廻をイメージさせる、仏教的なモチーフでもあります。華やかでありながらも、橋の向こう側にはあの世があり、いつかあちらに行けるかもしれない、そんな気持ちにもさせる、荘厳な雰囲気をたたえた屏風です。

メタデータ

教育

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2026/07/20