解説
左右一対の屏風を連続した画面にして、厩(うまや)につながれた6頭の馬を描いています。
むかって右の3頭はおとなしくつながれていますが、左の3頭は脚を跳ね上げた躍動感あふれる馬です。名馬の力強く美しい姿は、権威の象徴としてしばしば絵画のモチーフになりました。しかし、この屏風について、どんな人が作らせたのか、どんな意味がこめられているのか、実はあまりよくわかっていません。この馬たちは武芸用の馬で、その美しい姿を愛でたものかもしれませんし、あるいは神馬で、なにか願いをこめて描かれたのかもしれません。
よく見ると、厩には様々な人が集まっています。どうやら様々なボードゲームを楽しんでいる様子。むかって右の屏風では囲碁、左の屏風では将棋と双六(すごろく)で遊んでいます。そのほかにも、寝そべっている人、茶を運んでいる人、馬をじっと見ている人などがいますが、それぞれがどんな関係で、画面全体ではどんな場面を表わしているのか、よくわかっていません。
さらに、右の屏風には犬、左の屏風には猿が登場します。猿は厩の守り神とされ、しばしば馬とセットで描かれます。犬は、もしもこれらの馬が武芸用だとすると、鷹狩りなどの際に馬とともに使われたものかもしれません。
さらに興味深いのは、屏風の両端に描かれた厩の外の風景です。右は、松に藤、白鷺と亀、左には桜に柳、鶴と鴛鴦(おしどり)。いずれも吉祥のモチーフをちりばめた風景が描かれています。
厩舎に繋がれた六頭の馬を中心に、その前には囲碁、将棋、双六に興じる人々、犬や猿も見えます。屋外には右隻に松、藤、鷺、亀、左隻に桜、柳、鶴、鴛鴦など、おめでたい動植物も添えられています。馬は富の象徴でもあり、多くの馬を描いた屏風は室町時代に流行しました。
きゅうしゃ、いご、しょうぎ、すごろく、さぎ、おしどり
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/07/20