解説
右幅は鉄拐仙人(李鉄拐)、左幅は蝦蟇仙人(劉海蟾)。2人はともに中国の仙人で、李鉄拐は自分の魂を遠くに飛ばすことができた。劉海蟾は3本足の蟾蜍を従えていて、妖術を行うことができたという。エキセントリックな画風で知られる禅僧画家・雪村の作。@りてっかい@りゅうかいせん@たましい@ひきがえる@ようじゅつ@せっそん
2つの掛軸に描かれた人物。一人は杖を持ち、空に向かって勢いよく息を吹きだしています。よく見ると、吹き出した息の先には、ちいさな人影が見えます。実はこれ、自身の魂。描かれているのは中国の仙人、鉄拐(てっかい)仙人こと、李(り)鉄拐で、自分の魂を遠くに飛ばすことができたといわれています。
もう一人は、大きく手を広げ、不思議な動物と向かい合っています。この人物も中国の仙人の一人、劉海蟾(りゅうかいせん)です。三本足のヒキガエル、蝦蟇(がま)を操って妖術を使ったといい、蝦蟇仙人の名で知られています。
描いたのは、室町時代後期から安土桃山時代にかけて関東で活躍した、禅僧で画家の雪村(せっそん)です。雪村は墨の濃淡を使い分けてモチーフを描く水墨画を得意とし、自由で独特な表現に定評があります。今回ご紹介する作品の仙人たちも、なんともいえない奇妙さです。口を突き出して魂を飛ばす鉄拐仙人の表情には、怪しさが漂います。蝦蟇仙人は個性的な表情で、自身の操る蝦蟇と小躍りしているようです。
雪村の生み出す独特な世界をじっくりお楽しみください。
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/06/15