解説
桜と山吹咲きほこる春。三つの半円状の色面で画面を大胆に区画、各面の左奥に山吹を置き、桜木立の垂直線を繰り返す。意匠性ゆたかな画面構成は、まさに宗達風だ。貼付色紙の多くが慶長10年(1605)頃書と推定され、画は寛永年間(1624~44)の作と見られる。
白い桜と黄色い山吹が咲きほこる山の絵に、和歌を書きしるした色紙を何枚も貼りつけた屏風です。色紙には、金泥や銀泥でさまざまな季節の草花が描かれています。その上に、時代を代表する書の名手、寛永の三筆のひとり本阿弥光悦(ほんあみこうえつ)が和歌を書きしるしています。左の屏風に描かれている山は、右の山よりも手前にあるようです。そのわりに桜や山吹は、近くのものも遠くのものもほとんど同じサイズで描かれており、不思議な印象です。山は単色で平面的に塗られており、木の幹も、まるで途中でのこぎりで切って地面に置いたように、唐突に地面から生えています。「山」や「木」の記号的な描写に加え、宙に浮いているかのようにあちこちに貼り付けられた色紙の配置など、独特なデザイン性に満ちた作品です。
収録されているデータベース
ColBase
ColBase: 国立文化財機構所蔵品統合検索システムは、国立文化財機構の4つの国立博物館(東京国立博物館、京都国立博物館、奈良国立博物館、九州国立博物館)と一つの研究所(奈良文化財研究所)の所蔵品を、横断的に検索できるサービスです。
最終更新日
2026/06/01