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竹一重切花入 銘 園城寺 Flower Vase, Named "Onjōji"たけいちじゅうぎりはないれ おんじょうじ

解説

 天正18(1590)年、豊臣秀吉が行った小田原攻めに同行した茶人・千利休が、戦いの最中、静岡県・伊豆韮山(にらやま)の竹で作ったと伝わる花入です。利休から養子の、千少庵(しょうあん)に贈られました。
 花入とは、茶の湯で床の間を飾る花を入れる器ですが、利休がこの花入を作ったことをきっかけに、竹製のものが広く用いられるようになりました。花入の上の部分にある窓が開いたような切込みは、花を生けるために開けたもの。このような窓が一つの形のものを一重切(いちじゅうぎり)と呼びます。裏側を見ると、上部に丸い穴が開いています。これは花入を壁掛けにする際にかけるための穴です。花入は床の間に置いたり、壁や柱などにかけて茶席に彩を加えました。
 作品は、正面に縦に入る大きな割れ目が印象的です。これは自然にできた竹の割れ目をそのまま生かしたもので、花入の表情となっています。割れ目の縦の線と、竹の節の模様が交差する様子まで計算して竹を切り取ったのでしょうか。この割れ目が滋賀県の園城寺(おんじょうじ)というお寺にある鐘の傷に似ていることから、少庵によって銘がつけられました。園城寺の鐘は、平安時代末期の武将、源義経に仕えた武蔵坊(むさしぼう)弁慶が引きずって破れたと伝わっています。花入の裏に銘と少庵の名が刻まれています。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

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2026/08/31