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紅牙撥鏤尺 Shaku Ruler with Bachiruこうげばちるのしゃく

解説

象牙で作られたものさしです。表面を赤く染め、それを削ることで文様を表わしています。表の面は、上半分に5つの区画を設け、5寸までの目盛が示されています。区画のなかには宝相華と蓮の花に乗った鴛鴦(おしどり)が交互に表わされています。下半分にも合計4羽の鳥が描かれていますが、目盛はありません。裏面には草花の文様と鴛鴦が表わされています。
奈良・正倉院にも同じような象牙のものさしが伝えられていますが、この作品の方が素朴な出来栄えなので、正倉院のものは輸入されたもの、この作品はそれにならってわが国で作られたとする説もあります。
このものさしの長さは29.6センチメートルで当時使用されていた中国・唐の尺と一致します。法隆寺では聖徳太子が仏像や袈裟を作ったときに用いたとする伝承があります。


天平尺の一尺(約29.7㎝)のものさしで、上半分を5区に区画して、ものさしの目盛(めもり)としています。撥鏤とは、象牙を紅・緑・紺などに染め、表面を彫って、文様(もんよう)を白く表す技法のことです。中国・唐の時代に行われた技法で、正倉院宝物と法隆寺献納宝物の中にのみ、古代の遺例が見られます。
ここでは象牙の表面を紅(あか)く染め、宝相華(ほうそうげ)や鴛鴦(おしどり)を線刻しています。ただし線彫りは浅く、彫り溝が褐色に着色されるなど、正倉院宝物の作例とは異なるところも見られ、日本で製作されたものと考えられています。

メタデータ

教育

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収録されているデータベース

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2026/07/20