解説
法隆寺伝来の染織品を代表する錦です。古代中国の蜀(現在の中国四川省成都市周辺)では錦の生産が盛んで、その美名は詩文を通して日本にも伝えられました。これにあやかり、法隆寺の赤地の錦には、江戸時代より「蜀江錦」との美称があります。西アジア風の植物文と連珠文で円を縁取り、円の中には香炉を挟んで向かい合う獅子や鳳凰を、外側には天馬(ペガサス)や雄鹿を表わしています。西アジアや仏教美術など様々な由来をもつ文様を取り合わせ、中国古来の経錦(たてにしき:経方向に色糸を用い、その浮き沈みで文様を表わす技法)で織り表わした華麗な錦です。中央の褪色の状態からみて、本来は仏堂を飾り立てる幡(ばん)の一部であったと考えられます。
収録されているデータベース
ColBase
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最終更新日
2026/07/20